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ムペンバ効果・続考(追記)
2008年 07月 29日
ムペンバ効果の話は一部で広い関心を惹いている.『水が凍ること』という身近な現象なので科学の素人でもそれなりの考察を楽しめるためだろう.
しかし,この現象の説明はまだ確定版が無い,といっていい状況のようだ.私も考えてみたのだが,無論,推測の域を出ない【注】.その中で,COMPLEX CATさんからご紹介を戴いたものがある. それはapjさんというお方の記事ムペンバ効果調査中(1) である.仕事が終わってから拝見した. 要するに,その記事では以下のような説を紹介してあり,ご本人も支持しておられるようであった. ===================== 1.零度になるまでの時間は低温からスタートした方(Aとする)が早いがその差は恐らくわずかだろう.この理由は,高温域では冷却速度が速いから,高温からスタートした方(Bとする)がその恩恵をたくさん受ける. 2.氷になるのは過冷却から如何に脱するかであるが,それは核がたまたまたくさん存在するかどうかに依存しており,氷になるのは確率的現象である. 3.従って,Aが過冷却から脱するのに運悪くもたもたしていたら,零度に到達するのが少し遅れたBであっても,氷になるまでには十分逆転の可能性がある. ====================== 以上の説明は一応,なるほどと思わせるものがあるが,よく考えると少し違和感が出てくる部分がある.それをまとめてみる.(必ずしも,おかしいというのではない.これだけ(過冷却の確率現象)の理由だとすれば他に説明必要なことが新たに出てくる,という意味である.理由の一部になっているであろうことは恐らくそうだろう,と一応,同意しておく). (1) 10度の水対20度の水でも起きるのか? 過冷却の確率性がムペンバ効果の本質であるとすれば,これは高温80度と低温20度の時にだけ起こる現象ではないはずである.例えば,10度の水と20度の水は常にどちらが先に氷になるかを争っていることになる.勝敗は10度の水が60%で勝利であろうが,かなりの頻度で10度の水より20度の水が先に凍ることになる. となれば,凍る順序はスタート時点の温度の順通りにはならないことが頻繁に観察されているはずなのだが,果たしてそうなのだろうか. (2) 高温だったBの場合,必ずAの温度を通るではないか. いくら高温部での冷却速度が速いと言っても,いずれAがスタートした温度(例えば20度)を辿るのである.するとその温度から下は,Aと同じ時間がかかると見なければならない.つまり,どういう経路をたどって20度になったにしても,20度の水は20度の水に過ぎないのである. これは私の前記事,ムペンバ効果と水伝での喩えでいえば,同じ亀同士の競争になってしまうことを意味する.つまり,Bのそこから先,零度に到達するまでの時間はAの水が零度に到達した時間と全く同じ時間がかかることになる.これは相当な時間差ができるはずではないだろうか.(だから,過冷却を脱するためのばらつき時間を越える可能性が高まる). 唯一,この時間を短縮できる可能性は,初めのAの状態と,後から到達したBが最初のAの温度に到達した時に,何らかの違いがある場合である. その違いとして考えられるのは, 1.Bが到達した場合,温度分布が初めのAと違っている.(一様ではない).だからBの温度とは平均温度を意味することになる.これがプラス(早く冷える)に作用するかどうかは条件によって変わるだろう. 2.ちなみに,水の性質は全く変わらないはずだ.たとえばクラスターができたなんぞのトンデモ現象は起らない. 3.体積が減っているかもしれない.(これは前記事における私の重視項目.理由は当該記事を参照のこと). 例えばこのように,初めのAの状態と後からその温度に到達したBの状態が違っていなければ逆転現象は起りにくいのではないかと思うのである. つまり,零度地点での過冷却の確率現象のみで説明することは無理がありそうに考えるのだが,どんなものだろうか. (3)【追記】(たとえば)20度までの到達時間======= とにかく,氷になるまでの時間は何度からスタートしてもあまり関係なく,零度以下の過冷却から脱する確率現象に本質的に支配されている,というのであれば,逆に零度に達するまでの時間はどの温度からスタートしても大差ない,ということになる. それから,20度に達する時間も氷になる時間に比べて大きな割合を占めないことになる.30度から20度になる時間と80度から20度になる時間もあまり変わらないことになる.20度から10度になる時間も50度から10度になる時間もあまり変わらないことになる. 要するに,高温から零度以上のどの温度に到達するにしても,それに要する時間は,過冷却から脱するための確率現象が生起する時間に比べて,非常に小さいことになる. この結論はは非常に無理があるのではないかな?====== とにかく,再現確率を見るために多くのデータを集積したいところである.特に,ゼロ度に到達するまでの時間がそれほど違わないものなのかどうかである. さらに,拙論の根幹である蒸発気化による影響があるかどうかは,密閉容器で調べて見ればわかりそうである. 以上,取り急ぎ,不十分であるがまとめておく. 【注】 私の論拠は,「伝熱面積の増大効果(気化による)」とその結果の「熱伝導する部分の縮小効果(熱の伝わりが遅い部分が小さくなった)」が主となっている.
by papillon9999
| 2008-07-29 00:34
| 書きかけ(非公開)
|
Comments(13)
テレビで見たことのある大槻教授(今は名誉教授?)がエライ剣幕で否定的な発言をブログで行っているようだ.
この人もホントに単純なお人なんだなぁと感じ入った次第.
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もともとアイスクリームの素で発見された現象なのを考えると、温度分布に加えて濃度分布が攪拌効果を後押ししていること、その攪拌が底にたまった高濃度溶液を押し上げるほど激しいものではないゆえに低濃度溶液が上面に供給されやすいことが関係している気がします。
アイスクリームの素であれば粘性が相当にあるでしょうね.それでもそういう現象が起きるならば,水ならもっと起こりやすいと思われます.
とにかく,現象が生起するにはいい条件がそろっていないとダメなんでしょうが,少なくとも,良い条件がそろえばムペンバ効果と呼ばれる現象は起こりうる,それは確かなようですね.
御取り上げいただきましてありがとうございます。
トラックバックは勝手に送っているだけですから気になさらないで結構です。ムペンバ効果の記事は私にはむずかしいです。 ![]()
アルバイシンの丘さま、はじめまして。
ちょちょんまげと申します。 ムペンバ効果、興味深いですね。 もうご存知かもしれませんが、こちらのリンク先でも自然科学者のさつきさんが「熱意」を持って、取り組んでいらっしゃいます。 よろしければ、ご覧になってみてください。 ttp://blogs.yahoo.co.jp/satsuki_327
大津留公彦さま ようやく記事を1本アップできました.順次,御記事を読ませていただきます.
ちょちょんまげさま ようこそおいでくださいました.お名前はよく拝見しております.
さつきさんの記事,拝見しました.素晴らしい論理構成力ですね. apjさんの時と違って,私の考えとあまり相違点はないように感じます.再度の実験結果が待たれますね. ![]()
ムペンバ効果についての私見です。
アフリカの学生たちがどんな水を使用したかが問題だと思います。。 ヨーロッパなどにもあるような、炭酸ガスが多く含まれた水を使用したらどうなるか考えてみましょう。 炭酸ガスは水温が高くなると溶解度が低下します。なので、加熱処理すると炭酸ガスが抜けてしまうので水の凝固点は炭酸ガスを多く含んだ水よりも高くなる。 つまり、早く凍るというわけだ。 学生たちは、溶存ガスにだまされたのではないでしょうか。 ![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
随分空いてしまいましたが,またまた少し考えてみたことの覚え書きをTB致しました。疑問への参考になるレベルではないかも知れませんが・・・現象が確認されようが,それを成り立たせている前提条件の正体と,一体何がムペンバ効果の本質なのかという根幹的な問題もあったりします。
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>鳩山のツルの一声で、厚生労働省は瞑想や
>催眠療法といった民間医療に加え、チベット医学、 >ホメオパシーなど世界各国の伝統医学の保険適用や >資格制度化をマジメに考え始めた。 >考え方が宇宙人的といわれる首相が推進する >医療改革は「歯科医院での首相の実体験が影響している」>(関係者)らしい。 オカルトトンデモ医学に国が援助って… 正気の沙汰じゃないですね。 水伝信者や911陰謀論者共とこの手の疑似科学は 見事なまでにリンクするというのに(きくちゆみとか…) これこそ、ノーベル賞科学者が警鐘を鳴らして全力で やめさせなきゃいけません。 漢方や精神科のカウンセリングが無保険で、 催眠療法やホメオパシーが保険効くとか 21世紀にもなって日本の医療を併合前の朝鮮の呪術医学 レベルに後退させるつもりですか?この鶏頭は? ttp://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100215/plt1002151633004-n2.htm
ありゃりゃー,ホントっすか?
>オカルトトンデモ医学に国が援助って… 正気の沙汰じゃないですね。 水伝信者や911陰謀論者共とこの手の疑似科学は 見事なまでにリンクするというのに(きくちゆみとか…) いやあ,こりゃ,ホントだったら大変だ! ![]()
>催眠療法、オゾン療法、断食療法、ホメオパシー…。
>これらは、鳩山首相の提唱で厚労省が保険適用などを >検討し始めた「統合医療」のリストだ。 >いずれもアメリカの国立衛生研究所が例示しているという>が、科学的根拠がどれぐらいあるものなのか。 >検討対象になるのは、米国立衛生研究所の分類に入って いるものだ。前出のほかに、 >中国医学、漢方、鍼灸、インドの教えになるアーユルベーダ >柔道整復、イスラム医学のユナニ、磁気療法、気功、温泉療法、心理療法などがある。 疑似科学、トンデモ医学の危険性にpapillon9999様他多くのブロガーの方達が警鐘をならし続けたのに、国家がひっくり返して呉れるそうです… 死にたい… ttp://ime.nu/news.livedoor.com/article/detail/4610320/ |