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ホメオパシー きっとあんたも 詐欺科学(2)
2008年 06月 05日
シリーズ(2)をお届けするに当たって,この記事のスタンスを明確にしておく.題目からして『揶揄』ないしは『皮肉』が込められているような印象を与える.その印象は正しい.すると,次のような批判,ないしは非難をもたれる読者も少なからず存在することだろう.
1.現代医学からも見放されて藁にもすがりたい人の気持を踏みにじっている. 2.そういう態度では相手を頑なにさせて,目的を達することなんてできない. これらに対する私の考えを書いておく. まず,1のような人は読者として想定していない.恐らくウェブ記事を読まないと思うのである.なぜならすでに確信的となっているから.つまり,すでにすがるべきワラを見つけているからである.けれどもしおられたら,批判派がなぜおかしいと思うのか,をご自分の頭で考えて戴きたい. 読む可能性のある人は,『今,藁を探している人』である.今,すがりつきたい藁ワラをインターネットで必死に探している姿を私は目に浮かべることができる.そういう人が眼にしたときに,ホメオパシーなんて詐欺に過ぎない,と一笑に付すことができなければならないのだ. なにしろ,検索にひっかかるのはほとんど礼賛サイト.だから,あたかも世の中に立派な市民権を持って受入れられているかのように見えるのだ.そこを変に『一理あるけれども・・・』というような書き方ではその同類に見られかねない.だから敢えてタイトルにも否定的表現を入れた.そうでないと『ひょっとしたら・・・』と,それこそワラに嵌まりたい心ではその危険性が眼に入っていかないだろうからである. ここで,『ダメで元々だからすがってみてもいいではないか』と思う人は想像力の欠如と申し上げる.レメディ代やセミナー,EAV検査費用など保険適用外での経済的負担がどれほどになるのか.それから信仰のあまり患部に砂糖粒であるレメディを塗り込んだりするような弊害,など想像していただきたい. それと医療無視による手遅れの問題もある.そして何より,『結局,騙されていた!』と分かった時の落ち込みを想像しよう!特に母が子供のアトピーを治したい一心,がんを治したい一心,ですがってそれが裏切られた時のズタズタ感を・・・深い深い愛だと思っていたものが,逆に『悪化させる原因だったとは・・・・』 このように,決して『元々』ではない,『非常に悪化』,『心がズタズタ』になる可能性が高いのである. 次に,2について.記事の目的とは?これは無論,ホメオパシーの詐欺性を訴えることである.それによって少しは疑いの目を持つ人が増えてくれれば言うことはない. 実はもう一つ心配なことがあるのだ.それは『医療者への道』への誘惑である.この,日本では目新しい『ホメオパシー医療技術者』となる大いなる夢を提供しているのである.この理由で,患者のためではなく,ホメオパシー医療者養成の学校がおびただしく存在するのである. そういう人がそこを出て,新たな医療者になり『善意で』被害者を増やしていく.また,その人自身も人生を変えさせられることにもなる.このような『実害』も存在するのである.『まだ数少ない素晴らしい医療の技術者に私がいち早くなれるのだ!』という夢!この夢は悪夢なのだ. この記事はこのような誘惑に迷っている方への判断資料になってくれることを切に願う. とにかく,これは宗教ではなく,一般的な医療法として社会に蔓延っている.従って,これは科学的な決着を着けなければならない問題である. また,仮にある宗教集団がこのことを信仰していたとしても,もしこれが有害治療法であったとしたら,この信仰は強制的に外部から介入してやめさせることをやらなければならない.例えば母親が子供に良かれと思って施し,子供が犠牲になっている場合も多いはずなのだから. このような人の命にかかわるような問題で真偽不明の場合,一般的には疑わしきは罰する,これが望ましい態度である.それで,とりあえず有害な被害を防ぐことが第一である.万一,疑われたものがその後正しかった,と判明した場合でも,その態度は非難されるべきものではない. こういう態度は安全側(仮に間違ったとしても今よりも大きなリスクを背負うことにはならない方向)の立場に立つということであり,次のように警告することと等価である. 『その新しい治療法は科学的に有効と立証されてはいません.しかし,有害かどうかも今の所わかりません.従って,その採用は十分慎重にしてください. なぜならば,その新しい治療法だけに頼り切って,通常の治療をやめたりすると,もし違っていた場合に取り返しの付かないことになるかも知れないからです.』 ホメオパシー信仰への攻撃に反発を感じる人は,せめてこのような『忠告』に耳を貸して戴きたい. ところで,ホメオパシー治療はヨーロッパでは保険適用が認められている,ということが主張されることがある.ところが,このことを過信してはならない.というのは,ヨーロッパでは,例えば『手かざし治療』についても保険適用がなされるようである.つまり,有効か有効でないかの判断基準で決めているのではないようだ. 前掲したサイトには次のことも書いてある. ======= 例えば、英国ではヒーラーの手かざしにさえ保険が効くが、ヒーラーは国家登録制で、怪しげな新興宗教の人間ではない者による心理的癒しで治ってもらえば、長期の薬物治療より安く上がるから許可しているという、したたかさを感じる。ホメオパシーの扱いもその程度のものに私には思える。 ======= まあ,癒し系の効果,ないしはプラシーボ効果は少しはあるのかもしれないが,『保険適用実例』と,『科学的にありえない』とを較べたら,私は後者を『信仰する』. ところで,ホメオパシー治療の強力な助っ人として, EAV測定【注1】なるものの存在もはじめて知った. 何を測定するかというと,次のようにまとめることができる. 『患者は左手にマイナスの電極を持ち,右手などのツボ(鍼灸のツボと同じで,それをさらに格段に増やしたもの)にプラスの電極を当てて微弱電流を流す.このツボから左手までに至る”筋”を経路と称し,その経路での電気抵抗を測定する.その抵抗値の値でその経路上にあるものが健康的か不健康的か,ということがわかるというもの.』 要するに,ツボからの筋を電気が流れて,左手までに到達する間にもし患部があれば,正常時との違いが電気抵抗の差となって現れる,というものである. この測定原理をコンピュータ化したものまで登場している. ======== 米国のダグラス・レーバーが、フォルの理論に基づきEAVをコンピュータ化したのがアキュプロⅤです。測定器で測った数値をグラフ化して示すほか測定ポイントを画面に表示します。体のどの部分にエネルギーの乱れがあるか発見できるほか、悪影響を与えている物質を検索。また電気信号化された膨大なサンプルを使って、健康に必要なレメディ(薬)を選択でき、それを電気的に出力することができます。 ======== これのおかしいところを指摘するといっぱいあるのだが,もう今はやめておく.疲れた. そもそも『エネルギーの乱れ』なんて言葉を使うのは,正当な科学ではありえないことなのだ. 【注1】 EAVとはElectro-Acupuncture according to Dr.Voll(Dr.フォルによる電気経絡検査)の略称,と書いてあった.
by papillon9999
| 2008-06-05 00:23
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