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アルバイシンの丘
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随想や意見,俳句(もどき)

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さらば!農業省!
 家に入る低い石垣の角を曲がった時,後ろで何か「ポコグシャっ」という音がした.振り返ると弟が両手を力なく曲げたまま今にも泣きそうな顔で突っ立っている.そこには・・・真っ赤に熟れた実緑縞の皮が複雑に入り交じって,グロテスクな塊となって西瓜が割れていた.



 弟は泣きそうな顔になって無言で
 「どうしよう~~」
と訴えている.私はとっさに,
 「隠れろ!」
と指示した.今思うと隠れたってどうしようもないことなのに,なぜか指示は「かくれろ!」だった.だから,私の兄としての信頼感はそれ以降,喪失してしまったのだが,それはともかく,西瓜の収穫を手伝った小学低学年のころの懐かしい想い出である.

 小学生の頃は毎年,春・夏・冬のうち,必ず1回か2回は母の里の田舎のばあちゃんに逢いに行っていた.ばあちゃんちは典型的な農村にあって,純然たる農家だった.
 その頃,昭和三十年代半ば,まではまだ農業が大変元気で,ばあちゃんちもコメは無論のこと,野菜や西瓜,牛も一頭いた時もあり,みんな若くて活き活きと”農業”をやっていた.思えばその頃がばあちゃんちの全盛時代だったのだ.

 私の人生観や思想(なんて大げさな!(^o^)/)はすべてこの農村で培われたといっていい(と信じている).叔父たちとの交流,ばあちゃんのえこひいき(私達兄弟にだけえこひいきしてくれた!),つるべ井戸,ゆったりした川,広い田んぼ,わらぶき屋根,五右衛門風呂,庭の一本の柿の木,・・
 囲炉裏の端で焼酎を飲んでいる叔父達はもう影絵の世界になっている.真っ黒に煤けた太い梁が剥き出しになって,囲炉裏の上から見下ろしている所・・・
 込み上げるもの無しでは思い浮かべることができない.

 最近のネット記事に次のようなものがあった.これを読んですぐさま思い浮かんだのが上に書いたようなことだった.その記事とは・・・
 
======================
<ポスター>「米の作りすぎは、もったいない!」に農家反発
          2月25日20時22分配信 毎日新聞

東北農政局が作った「資源のムダづかい」など刺激的な文言も含まれた「米の作りすぎは、もったいない」ポスター

 東北農政局が作った「米の作りすぎは、もったいない!」「米の過剰作付けは、資源のムダづかい」というポスターに対し、地元の農家が「一生懸命米作りをしている農家の誇りを逆なでしている」と激しく反発。東北6県の農家約6000戸でつくる東北農業農民団体連絡協議会が25日、同局に文書で抗議するとともにポスターの回収を求めた。

 「米の生産調整」への理解を深めてもらおうと局内で文言などを検討し、3万枚作製。今月から東北地方の農協などに張り出された。「MOTTAINAI」という文言付きで、「麦・大豆等へ転作し、自給率を向上」「限られた水田を有効利用することが、国民共通の利益」などと呼び掛けている。

 抗議文は「過剰なのは輸入米で、外米に血税をつぎ込むことこそムダづかい」と指摘。連絡協議会の佐藤長右衛門会長は「高齢化が進む農村では、米作りを続けることが心の支え。カラー印刷で3万枚作成する金があれば、もっと他の施策に使うべきだ」と話した。

 同局は「米価下落で生産調整が緊急の課題。決意の表れとしてインパクトのある言葉を選んだ。誇りを傷つける意図はない」とし、ポスター撤去などの予定はないという。【青木純】=====================================


 こういうのを見聞きするたびに,農林省とやらの万死に値する悪業・不作為に思いを馳せる.コメを作らないのだったら,いや農業をやらないのだったら,農林省は要らない.(いや,”林”は愚樵さんが失業するから残しても良いが,”農業省”は要らない!)

 国家財政に与える影響を試算したことは無い.しかしやるべきことははっきりしている.世界の食料供給基地となることだ.米を大量に作って,大量に余らせるのだ.これからは,いつなんどき,世界的な飢饉が襲来するかわかったものではないのだから.

 食料供給基地となっても国は儲からないだと? そんなもので儲からなくても良い.
 では国家財政はどうするだと? 国土保全と食糧自給の目に見えない効果は差し引いても,いっくらでもおつりが来る..現在,ODAにどれだけ無駄なお金をつぎ込んでいるか知らないのか.いずれも不急の押し付けばかり.それらは工業製品や建設など,(中には真に必要なものもあったに違いないが,ほとんどは不要なものだろう),霞ヶ関収奪システムの一つにしか過ぎないのだ.たくさんの不労金が霞ヶ関とその周辺に還って来ている筈だ.そこからいくらでも米の買い上げ資金は出てくるのだ.

 この食料供給基地とは,霞ヶ関に還流しない,純粋の国際貢献なのである.世界の食料は日本が責任を持つ!そこにこそ,日本の優れた集約農業技術が大活躍する舞台があるのだ.

 繰り返す.農業省は解体するしかない【注】.解体して新組織を起ち上げ,日本のホントの農業を再開しよう

  【注】 他の省庁にもそのうち行くからな!待って居れ!

 西瓜を割った後の話.

 弟は昼飯時になってもなかなか帰って来なかった(かわいそうに!).ばあちゃんが「どこいったけ?」と心配し,私も心配し始めた頃,決まり悪そうに現れた.
 事情を聴いてばあちゃんは優しく言ったのだ.

 「西瓜なんかいくらでも代わりがあっとじゃって!」

弟ともども,ニコニコした顔にとても救われたことであった.

 西瓜事件の前後から,農村から都会へ大量の若者が出て行った.農業立国から工業立国へ国全体が舵を切りつつあった頃だ.そして三橋美智也の歌謡曲が流行った.田舎から都会に出て行った人を想い,都会から田舎を恋しく想う,そういう人々の歌だった.

  ♪ ゆうやけぞらが まっかっか

    トンビがくるりと わをかいた ホーイのホイ~~

    あんちゃ~はどうしているんだろ

    ちょっぴりおしえてくんないか

    あまざ~け いーっちょう しんじょうよ(進上しよう) ホーイホイ
by papillon9999 | 2008-03-03 00:21 | Comments(3)
Commented by papillon9999 at 2008-03-03 23:03
【補註】 「麦・大豆等へ転作し、自給率を向上」とあるので農業をやらないことではない.だけど農業政策が決定的にプアなのである.行き当たりばったりの辻褄あわせでしかない.
天候や市況の変化への対応策,国土の総合的な使用計画を確立すべきである.計画経済ならぬ,計画農業を推進すべきなのだ.
Commented by morichan at 2008-03-11 15:29 x
 papillon9999さん
 しばらくぶりです。
 農水省は何もやらないどころか、海外に高く売れる商品があると喜んでいます。そして、その背後でモッタイナイから生産調整をしようとするものです。
 結局、彼らも庶民の方には見ていないで、鉱工業と同じ発想をしています。
 私も大賛成!「米を大量に作って,大量に余らせるのだ」。
Commented by papillon9999 at 2008-03-18 14:51
morichanさま  どうもお久しぶりです(というか,時々TBを送ったこともあったのですが,反映されなくてあきらめていました.
ところで農水省と農協は農家の敵です.豊かな農業に回帰できたらいいですね!!(^o^)/~~~~道路特定財源ではなくて,農業特定財源!!いっくらでも農業が成り立つではありませんか!いい農業を設計して計画農業を行う!!わあ素晴らしい!!!
年度末と旅行が重なり返事が遅れましたことをお詫びします.これからもよろしくお願いします.