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アルバイシンの丘
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やはりくたばれ!人権擁護法案(3)
 ここで採り上げている人権擁護法案はすでに死んだ(つまり,もう上程されない)というご指摘を受けたが(仲さんによるコメント),法務省にはまだサイトが残っているし,法務省側は千載一遇のチャンスとばかりに,同和利権と切り離しても推進してくる可能性はゼロとはいえないと思う.なぜなら,共謀罪や治安維持法並みに『使える』法律となる可能性もあるのだ.この機会をみすみす見逃すのも考えにくいので,万一のためもう少し続ける.



 (4) 北朝鮮批判などの政治的批判も、差別として規制されてしまう

 こういう理屈で法案に反対している古川禎久衆議院議員の言説を取り上げ,次のように批判する.

=====例えば「人権擁護法案」の危うさ@古川禎久=======
仮に、このまま法案が成立してしまったら、どんな社会になるでしょうか。たとえばある政治家が、北朝鮮への経済制裁を主張したとします。北朝鮮系の人たちが「これは将軍様に対する侮辱だ!朝鮮人民への差別だ!」と騒ぎたてると、この政治家は、令状なしに家宅捜索を受け、政治生命をも失ってしまうのです。他の政治家は口を閉ざして信念を発言しなくなり、政治・外交は機能不全となるでしょう。もちろん、ジャーナリストも同様です。まさか、おおげさな…と思われるかもしれませんが、現実にその可能性があります。
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これを受けてサイト主は次のように批判する.(ニュアンスを伝えるため,この部分は全文引用.下線部はパピヨン)
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国会議員でもここまで馬鹿な人が居る(この人「2ちゃんねる」でもやってるんじゃねーかな……)ということが僕にとっては人権擁護法案よりも重要な問題です。

まず最初に言っておきますが、家宅捜査を行う人権委員会は、総理大臣が選ぶんですよ?今で言えば、自民党総裁でもある小泉純一郎です。何でそんな人に選ばれた人が「経済制裁を訴える事は朝鮮人への差別だ」と考える人を選ぶと思うのですか?小泉さんを信頼してないのかな……そりゃ、北朝鮮政府を支持する人たちが経済制裁容認発言を行う政治家に対し、「朝鮮人への差別だ!」と言う事はありえるかもしれません。しかし何で「一部の人たちが騒ぐ=総理大臣と衆参両院によって選ばれた人権委員会の人たちが強硬な態度で捜査に乗り出す」となるのか?はっきり言うと意味不明です。

更に言えば、この法律には別に国家議員を強制的に辞めさせる力とかは一切無いんですね。ですから百歩譲って、例えばこの法律によって「経済制裁容認論」が差別であると人権委員会によって認定されても、別に国民が選挙で再び選べば国会に帰ってこれるんですよ。所がこの人は「人権委員会によって差別認定されたら政治生命の終わりだ」と言う。つまり、国民は馬鹿だから、人権委員会が差別だと認定すれば、国民はそれに騙されてしまうだろうと考えてるんです。もうちょっと国民を信頼して下さい。

という訳で、例え国会議員だろうが何だろうが、この情報もガセです。オレオレ詐欺ならぬコッカイギイン詐欺だな(←既存のまとめサイトのレトリックがうつってしまいました……)
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 ここにはいくつかのスリカエがある.経済制裁を叫ぶことが差別にあたるかどうかは,誰が人権委員であっても,当たるならば差別,当たらないならば差別ではない,と判定されなければいけない.ところがこの人は,差別と認定するような人は人権委員に任命されないから大丈夫,と言ってるのである.もしそうであればこの法案自体,無意味なものとなる.
 そしてこの人は信じられないことに小泉総理を信頼しているが,元来,時の政府とは独立していなければならないのではないか.すると,北朝鮮ではなく,アメリカ批判に対してはどうだろうか.北朝鮮差別には怒らなくても米国批判ならば許せん,という人もいるかもしれない.すると米国批判を抑えることができるのである.
 さらにさらに,『別に国民が選挙で再び選べば国会に帰ってこれるんですよ』ということで,議員の心配を一蹴しているが,選挙に不利となる事実は大きなはずである.
 以上見てきたが,元々,恣意的判断をしてはいけない,ということがそもそも無理なのではないだろうか.すると,やはり人権侵害,などという思想・信条,価値観等に関わるデリケートな問題に関する判断は,得体の知れぬ委員会などではなく裁判所が行うべきなのではないだろうか,と思うのである.


 次に,サイト主は『あなたが既存の人権擁護法案反対まとめサイトを紹介するべきではない5つの理由』と題して,立場を変えて『反対サイトの何が問題か』という項目をたてて反論している.

 (1) 人権侵害の横行する現状を追認している。
 つまり,反対サイトは人権侵害の現状を追認していることになる,という批判である.すなわち,

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 略・・・まず最初に、日本は諸外国と比べ人権擁護のための法整備が遅れており、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約 (人種差別撤廃条約)において定められた人種差別撤廃委員会(言っておきますが、当然この委員会は国際的に認められた委員会であり、上記のまとめサイトが妄想しているような「特定の利権団体」などとは関係の持ちようがありません。)によって次の様な勧告

 『委員会は、本条約に関連する締約国の法律の規定が、憲法第14条のみであることを懸念する。本条約が自動執行力を持っていないという事実を考慮すれば、委員会は、特に本条約第4条及び第5条に適合するような、人種差別を非合法化する特定の法律を制定することが必要であると信じる。』

この様な現状を一切無視して、「現状のままが一番良い」と言うのは明らかに間違いであり、その様な間違いを元に書かれている以上、上記のまとめサイトの説得力は無に等しくなるのです。
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 つまり,国際人権委員会が指摘するほど『人権関係の法』の整備が日本では遅れている,という指摘だ.これには私も同意する.ホントに早急に整備すべきだと思う.しかし,この事を利用して,『人権擁護法案』のようなものを作ろうとすることは許されない.その理由は,シリーズ(1)の最後に書いた.整備するなら個別の特定可能な法を志向すべきであり,包括的なものでは致命的な副作用が生じる可能性が高いからである.

 (2) 「部落解放同盟」が裏で動いているということを殊更に主張し、それを反対の根拠とする
 ここは同和利権の継承が疑われていることに対する批判反論である.微妙なニュアンスを含むので全文引用する.

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上記のまとめサイトなどでは今人権擁護法案が上がってきたことは部落解放同盟が裏で動いているからだと主張し、そして部落解放同盟周辺に生じている問題を取り上げることによって部落解放同盟を批判して、「そのような団体が推進している法律は廃案にすべきだ!」と主張しています。

しかしそのような「法案を作った人々は良くない人々=法案は良くない法案」という論理は明らかに間違っています。法治国家に於いては、法律を作る人たちと、実際に法律を運用する人たちは三権分立によって分離されています。ということは、もし法律を作った人々が良くない人々だったとしても(※あくまで仮定です)、もしその法律に書かれている条項が良いものだったら―法律を作った人々が法律を施行する訳では無いのだから―良い結果が出るはずなのです。

もちろんこれは法を施行するシステムからの話であり、例えばもし法案の条項に「法律を作る人たちとが実際に法律を運用する」というような事が書かれていれば(というかそれがつまり「人権委員会は法務省の外局におく」という条項のことなのだけど)、それは法案の条項に対する批判の形で問題にされるべきでしょう。ですが、それはあくまで法案の条項に対する批判の形で批判されるべきであり、決して法案の背後にいる人たちの資質を問う形で批判してはいけないのです。大体、「法案を作った人々は良くない人々=法案は良くない法案」という論理を唱える人々は、「じゃあ別の良い人々がこのような法案を作ったら、あなた方は賛成するのですか?」と聞かれたら、一体どうするのでしょう?

(ちなみに僕自信の考えとしては、そのような部落解放同盟周辺に生じている問題は、一部は真実であるが大部分は誤解だとかんがえています。が、それはこの問題とは関係無いことです。)
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 上記批判に対する私の反批判は次の通りである.反対論者は別に『「法案を作った人々は良くない人々=法案は良くない法案」という論理』で反対しているのではない(と思う).反対しているのは,
 『同和利権の継承』ができるような条項を入れようとしているから
なのだと思う.具体的な条項は後に書く機会があると思うが,要するに啓蒙活動など国家予算を付けて,人権意識高揚に関する事業を行う条文が盛り込まれているのだ.ここを通して『同和利権の継承』がこっそりと行われる可能性が高いと私は思っている

 邪推すれば,同和利権継承をもくろむ人たちは,この条文さえあればよい.逆に,法務省サイドは,この条項が無くても良いはずだ.したがって,同和利権のみで反対すれば,同和利権を外した法案として,治安維持法並みの悪法が提案される可能性はあり得ると思う.

もう少し続きます.
by papillon9999 | 2008-02-26 00:04 | Comments(0)