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正当な批判と悪意ある挑発の間
2006年 02月 10日
本稿は,この記事に対するコメントへの回答です.長くなったのでここに移しました.
私はその記事において,イスラム教の擁護をしているつもりはありません. 私が言いたいのは,今回の風刺・揶揄は「表現の自由」の名を借りた,不当な挑発である,ということです.正当な批判は自由になされるべきですが,あれはその名に値しない,と主張したいのです.万一,ムハンマドの精神が受け継がれた結果が今日のテロリストを産み出しているとしても,それは厳密な論考による証明が必要であり,あのような風刺漫画1枚で済ませられることではない,ということなのです. イスラム教の本質がテロリストを生み出す,という点については,私はまだ何もコメントする能力がありません.そうかもしれないし,そうでないかもしれないとも思います.ただ,イスラム教に限らず,どの世界にも狂信的な原理主義者がおり,イスラム教だけに本質の問題があるのか,はなはだ疑問に思っています.(つまり個人の資質の問題も非常に大きい) Lexarさんが書かれた,ムハンマドへの評価・批判,「マホメットの代に既に、イスラム教はアラビア半島を征服しました」,「マホメットはイスラム教最初のテロリストでもあります」については,私は違うニュアンスの考えを持っています.その後の侵略?もイスラム教の本質からくるものかどうか吟味の余地があると考えます.なんてったって,キリスト教もすごく悪いですから. ご存知のように,イスラム教ではコーランのほかにも.旧約聖書なども聖典の一つになっています.旧約聖書はとても好戦的な神が民衆を皆殺しにしたりします.この悪影響は非常に大きいと考えますが,その悪影響もイスラム教に限ったことではないはずです. ただ,大事なのは,こういう議論が自由にできるということです.イスラム教やキリスト教や創価学会や他のすべての権威あるものについても,正当な批判があれば自由に言えること.この見地からも,あの風刺漫画事件は極めて危険なマイナスの事件だとわかります.それは感情的な反発しか引き起こさないからです.正当な批判には,正当な反論が返ってきます.この問題についても,議論しあってより高い見識のレベルに到達したいものです. ところで,こういう記述もありました.「公共の場では個人の宗教のことを引っ込めておくのがお約束なのに、イスラム教徒はそのお約束を無視し続けました」.しかし,これはテロリストとは無関係の話ですし,この約束なるものはやはりある価値観の押し付けに過ぎないと感じます.なぜなら,公共の場では控える,といっても,「髭を生やさなければならない」,「帽子を取ったらいけない」,「決まった時間に礼拝しなければいけない」,などの戒律がもしあるとすれば,それらは控えようのないものです.そういうものを内包する文化とそうでない文化の摩擦が生じているのかもしれません.しかし,この手の摩擦の解決は容易ではなく,今後も苦労することでしょう.翻って我が国を見ると,選挙の度に○○学会の信者は臆面もなく電話を掛け続けます.これもちっとは控えて欲しいものです. 実はこの回答を書いていて,先の広告の例が適当ではなかったことに気がつきました.先の例は,現代の問題点がイエスキリストのせいである,というようにはなっていないからです.今回の揶揄と同等にするにはこう広告すべきでした.「現在のキリスト教社会におけるポルノや性犯罪の氾濫はイエスキリストのせいだ.なぜなら,イエスの母マリアは・・・以下同文」.これだと,現代の問題点(テロリスト対ポルノ・性犯罪の氾濫)が,関係のない者(ムハンマド対イエス)にまで遡って不当に批判されており同等となります.これに気がついたのもLexarさんの貴重なコメントのおかげです.感謝します.
by papillon9999
| 2006-02-10 17:04
| 済み
|
Comments(14)
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インドでは牛が神聖な動物とされています。一方、スペインでは闘牛で牛が殺されます。しかし、スペインの闘牛に抗議してインド人がスペイン大使館に放火するなんてことはありません。スペインにはスペインのルールがあり、インド人がインドのルールをスペインに強制することはできません。インド人はそれをよく理解しています。
デンマークにはデンマークの、フランスにはフランスのルールがあり、それはイスラム圏のルールとは違います。 大人にならなければならないのは、やっぱり、イスラム圏のほうだと私は思います。デンマーク人はマホメットがテロリストであったという考えを持つ自由があり、デンマーク国内でそれを表現する自由があるのです。
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文化が他と整合しにくいという問題は確かにあるでしょうね.しかし,それをイスラム教徒=テロリスト,マホメット=テロリストという議論に自然に持って行ってはいけません.それを表現するには正当な議論の過程が必要です.国内と言っても今は全世界に広がるのです.意図せずして広がったのなら,一旦は謝罪すべきでしょう.家庭や職場の閉じた領域での揶揄ではないのです. それからインド人だって,自分の国の国旗が,あの目玉のような部分が邪悪だから,といって焼かれたりしたら黙っていないのではないでしょうか.今回の揶揄は,面子やプライドどころか,自らの生存意義を問われる魂の根幹を揺るがす攻撃なのです.イスラム教を変えたいと思えば余計に感情的にならずに批判しなくてはなりません.戦争で撲滅はできないのです.穏健派もいることでしょう.
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イスラム圏の感情に配慮したほうがよいことはもちろんですが、新聞社は風刺画をただ掲載しただけなのに対し、イスラム教徒の一部はデンマーク大使館に放火しました。
まず第一に批判されるべきなのは、画家でも新聞社ではなく、イスラム教徒の一部過激派のほうではないでしょうか? 言論を ― たとえ質の低いものであったにせよ ― 封殺するために暴力を用いるのは、一種のテロリズムであって、現代以降の社会では許されないでしょう。
追記:テロリストと呼ばれて怒ること,それはテロリストを嫌悪しているからではないでしょうか.
Lexarさんへの回答の中で,”自らの生存意義を問われる魂の根幹を揺るがす攻撃”と書きましたが,そういう根幹を突く時は,なまくら刀ではいけません.言論の質のレベルが低い時は,責任を持って言えるレベルになるまで,勉強してから発言すべきでしょう.個人レベルでは名誉毀損,から殺人報復まで,国家レベルでは戦争まで引き起こす恐れがあります.「言論の自由」という名刀は,それをもつレベルにまで達してから使うべきです.そうでないと自分や他人を大怪我させる羽目になります.こういうブログの場でいろいろ言って,議論しあうことは質を上げる意味でとてもいいことだと思います.
念の為ですが,例えば【農地を強制収用された農民のおばあさんが,国に対して「それはおかしい」と抗議する時などにも,言論のレベルを上げてから文句言うべきだ】,と主張しているのではありません.
そういえば,イスラム教徒達は酒を飲んだり豚や牛を食べたりしませんが,それを飲んだり食べたりする我々を非難したりはしません.一人黙って(なぜ食べたらいけないかを説教したりせず),それを口にしないだけです.
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"at 2006-02-10 22:46"は当然、イスラム教徒たちにも当てはまりますよね。彼らも抗議をするならば、少なくとも暴力というレベルを超えるべきでしょう。イスラム教徒とデンマーク人を比べれば、イスラム教徒の方がずっと無責任です。焼けてしまった大使館への賠償もなく、まだ謝罪もありません。
風刺漫画の作者は反省・謝罪したようです.こんなに大きな騒ぎになるとは思わなかったとのこと.デンマーク政府も謝罪.新聞は未だに謝罪してないようです.イスラム側も冷静な対応を呼びかける動きが広まってきました.ひとまず収拾に向かいそうでほんとによかった,
その新聞ですが,案の定,キリスト教の風刺漫画は掲載拒否したとのこと.彼らのいう「表現の自由」は自分たちの都合にいいように変わるのですね. ![]()
デンマーク政府の謝罪は少なくともまだグーグルに出ていません。謝罪はまだしていないと思いますし、今後もしないでしょう。
1960年代頃から、ヨーロッパでは例えばローマ法王すら風刺の対象となってきました。政治家も王族もしかりです。 それぞれの新聞が、誰を風刺の対象とするのか、決める権利があります。表現の自由は当然、表現者の都合の良いものになります。それは当たり前のことです。自由なのですから。 人間の自由を暴力により踏みにじるのは、イスラムの伝統でもあり、コーランにも書かれています。 コーラン::9.5、"聖月が過ぎたならば、多神教徒を見付け次第殺し、またはこれを捕虜にし、拘禁し、また凡ての計略(を準備して)これを待ち伏せよ。だがかれらが悔悟して、礼拝の務めを守り、定めの喜捨をするならば、かれらのために道を開け" コーラン::9.29、" アッラーも,終末の日をも信じない者たちと戦え。またアッラーと使徒から,禁じられたことを守らず,啓典を受けていながら真理の教えを認めない者たちには,かれらが進んで税〔ジズヤ〕を納め,屈服するまで戦え" ![]()
同じ伝統はキリスト教にもありましたが、キリスト教圏は宗教改革、政教分離を通して、悪しき伝統を政治から排除してきました。
イスラム圏でも政教分離をある程度実現した国ならば、それ相当の信頼に値しますが、そうでない国はいつ宗教的に暴走するかわかりません。
「ユドヨノ大統領は、風刺画は「イスラムを侮辱した」と非難しながらも、デンマーク当局の謝罪を受け入れ、国民に冷静な対応を呼び掛ける声明を発表。」とあります.「政府」は「当局」の間違いでした.訂正します.
「それぞれの新聞が、誰を風刺の対象とするのか、決める権利があります。」はその通りです.だから,「犯罪者として捕まえて死刑にしよう」,というのではないのです.ただ,その低レベルな言論に,嘲笑と非難と抗議が送られているだけです.
「日本は中国に侵略したのではなく,向こうが頼んだので助けにいったのだ」,「ヒットラーは迷惑なユダヤ人を絶滅しようとした勇気ある挑戦者なのだ」,とか言うことだってできます.しかし,こう言う人は少ないでしょう.言ってはいけない,というのは言う権利を使わせない,という意味ではなく,そういう低レベルの言論は恥ずかしいぞ,やめとけよ,という意味なのです.
コーランに何が書かれていようと,イスラム教徒=テロリストということはできません.今はキリスト教側が実力が強いのですが,仮にイスラム教側が実力が強く,キリスト教社会を圧迫していたら,多分キリスト教徒=テロリストと言いたくなるような状況が生じているかもしれません.
史上最強の暴力国家があることをすっかり忘れていました.上のコメントで思い出しました.そう米国です.史上最強の暴力国家はイスラム国家ではありません.テロに追い込むのはカトリックの国です.だからといって,カトリック教徒=暴力軍団とはいえません.
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