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「赤木さん現象」を考える
2007年 12月 01日
「赤木さん」の話はもうよい.元々,赤木さんそのものということよりも,その周りで大騒ぎする人たちへの危惧から書き始めたことだ.(その結果,私自身が大騒ぎの渦中に入ってしまっている,というようには言わないでね.もう,すでに本気で火を消さなければならない段階だから.赤木さん本人に申し上げたいのは,契機はどうであれ,フリーターを卒業したらぜひフリーターのための土台を作ってほしい,ということだけだ.私も応援する.
この記事では「赤木さん現象」というものを形にして,少し普遍化して捉えてみたいのだ(気軽に書きますからね).この現象は論壇に限らず,いろんな世界に見られるもののような気がするのである.別の言葉に置き換えるとしたら『ショートカット現象』とでもなろうか.別に「短絡思考」という意味ではない.結局はポピュリズムと似たようなことなんだけども,まあ,聴いてください. というわけで,『赤木さん現象』とは何のことか,初めに言っておかねばならないが,一般的に言ってもわからないだろうから,まず具体例を聞いてほしい. いろんな分野・世界において,それまでになかった言葉や概念を用いて,その分野・世界をより新しく高いステージに導くことを,画期的,と称する.これはどの世界でも天才や大秀才の出現を待ってそういうことが生じる.(ただし,不思議なことに,その天才や大秀才が出現する時には,その画期的な仕事をなすだけの準備が整っていることが多いのだが,今はその話は措いておく). 画期的な業績に至る入口で現れる新たな言葉や概念は,人々に新たな見方・考え方を提供し,社会をより高度な地平に引き上げてくれる.ところがその反面,一見,いかにも画期的なものであるかのように見えるけれども,その実は中身が無いか大変乏しいようなケースも五万とある.それならまだいいが,誇大で悪質な嘘が含まれている場合もある. 一方,中身のない内容を発信する動機について見ると,その発信が意図的である場合もあればそうでない場合もあり,悪意だってあったり無かったりする.単に無知だっただけ,という場合もあるだろう. 以上のように,発信内容の質と動機については種々の組合せがあるが,それらが発信された時の社会での受け止め方,評判,評価,といったものは,質や動機の種類と相関関係はある程度あると思われる.つまり,いいものの時にいい評価が与えられたり,よくないものの時には社会から冷笑される,といった具合だ.これが的確に行われる社会はまあ健全といえよう.というか,的確に反応することは社会の責任だというべきかもしれない.(画期的なものを内包していながら,社会が気づかない,というものも多くあるが,この記事では触れない.) ところが,わが国の社会(に限らず,古今東西と言った方がいいかもしれないが)では,的確な反応が行われないこともしばしば生じる.これが一種のポピュリズムであろうが,その鎮静化への初動に失敗すると手がつけられなくなる.ファシズムから恐怖政治への入口として利用されることになるだろう. 私が「赤木さん現象」と名づけたものは,このような「社会の評価ミス」によって,大したことのない人・言葉・概念等が持て囃されるようになることをいう.持て囃す,ということは必ずしも好意的評価だけとは限らない.発言の場を仰々しく与えられる,ということだけでよい.そういうことは,いかにもその発言内容が「一つの席を占めるに値する」というように,まあ,いわば公的に認知される,ということであり,それは持て囃す一形態に過ぎない.そこまで影響力が大きくなった,ということであるが,影響力のきわめて大きい問いかけを為した,ということが評価(良い)の対象になる,というのも実におかしいことであり,その問いかけ自体を的確に処理できない社会(論壇)というものが実に心もとないのである.「赤木さんの例」は「赤木さん現象」の実に適格な実例だと思ったのである. 「赤木さん現象」のほかの例を考えてみたい.たとえば美術の世界.ここにも典型的な例が存在する.よく芸能人が美術展に入賞しただの,個展を開いただのの話をよく聞く(聞いた).こういう時の『絵の実力』というものは一般にどうなのだろうか.私は実は絵は苦手で,自分では幼稚園児のような絵しか描けないのだが(幼稚園児に失礼なぐらい),まあ,鑑賞は好きである.そして,無名の画家の絵によく感動することがある.芸能人の絵そのものはあまり見た記憶がないのだが,そこそこは立派なものに違いない.問題は,同じぐらいの絵であれば(少々下でも),芸能人の方が得をする,という所にある.美術界も上下の関係が厳しい所のようで,弟子は師匠がなかなか認めてくれない実態があるのではないか(想像).だから,同じぐらいの実力の絵が描けても,師匠は「世に出すのはまだまだ!うぬぼれるんじゃない」などとのたまって,世間に認めさせようとはしない(ことも多いのではないか).芸能人であれば物珍しさも手伝って,あっという間に世間で有名になれる.世間から持て囃されるようになるのだ.これを私は『ショートカット現象』と名づける.師匠のパワーハラスメントの下で苦労する,という過程をカットできるからである.『赤木さん現象』の別側面と言っていいと思う. すみません.今回も予期に反して長くなったので一旦切ります.最後に,格言をどうぞ. 「自分の絵が世間で持て囃されたかったら,まず芸能人を目指せ!」 「知事になりたいなら,まず三文タレントを目指せ!」
by papillon9999
| 2007-12-01 13:00
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