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ホリエモンシンパシーの危険性
2006年 01月 30日
ネットにおけるホリエモンへの心情的な共感を含んだあいまいな評価に対して,私は大きな危惧を抱く.敬意を払っているブログでさえもそういう心情が見え,この問題がとても根深くて複雑な影響を与えていることを感じさせる.
だからこそ,しつこいようだが再度,その問題点をはっきり指摘しておきたい.それでこの問題は終わろうと思う. 議論の前提を初めにお断りしておく.ホリエモンの,少なくとも個人投資家と呼ばれる庶民のお金を狙った株ころがし,という罪状については冤罪ではない,という前提だ.その前提が許されるとても強い客観的状況があるのは事実である.万々一冤罪だったら,そして庶民の金を意図して狙ったものではないとしたら,ここでの議論は撤回するつもりだ. 一方,株ころがし以上の,深い黒い闇の世界につながる犯罪については,怪死事件が勃発して限りなく黒い疑惑が存在している.現段階では容疑者と確定したわけではないが,白と証明されたわけでもない.ゆえに,ここでは,この黒い犯罪を含めた評価はせず,主に株ころがしに基づく議論しかしない.(この疑惑がクロだったらもう論評にも値しない.また後で触れる).ともかくも,黒い疑惑については,真相究明を声を大にして要求しなければならない. さて,私が危惧する論調とは,たとえば「(法から逸脱はしたものの)持たざる者が既存の体制に果敢に挑戦して,庶民でも勝ち組になる方法を知らせてくれた」,それは「庶民の閉塞感を破ってくれた価値ある挑戦だった」,「既存体制を打ち破ろうとする改革者だった」・・・などに代表される趣旨のものである.これらはすべて,いかにも庶民の側に立って行動した人物であるかのように錯覚したものだ. しっかり認識しよう.この人物のやったことは,何度も繰り返すが,庶民の金を狙って,しかも大和證券SMBCなどの既存の体制と共謀して,庶民を騙したことだ.これがもし,大和や野村,三菱東京や三井住友,ゴールドマンサックス,こういった所を狙って,如何に騙して金をせしめるか,知恵の限りを尽くして戦ったのだったら,あるいは無一文で大仕手戦を挑んだのであったら,私は絶賛を呈上するだろう.これこそ庶民のダーティーヒーローだ.この,戦いに敗れた勇士を,慰め,ねぎらってやりたい.しかし,情けないことに,この株ころがしの本質は振り込め詐欺と同じなのだ.または豊田商事事件,法の華・・・.いずれも,勝ち組を夢見て,夢を託した庶民を裏切り騙すものだ.考えようによっては株ころがし事件はこれらよりもっとタチが悪い.被害額が,これらと比べものにならない巨額であることを除いてもだ.それは体制側と共謀して,ないしは戦うふりをして庶民を騙したことだ.このようにみると,決して既存の体制を打ち破ろうとしたものではないことがわかるだろう. 今となってみれば,あの球団買収に始まる一連のライブドアの買収行動は,すべて売名が目的であったと推断せざるを得ない.不成功でもよかったのだ.ライブドアをいかにもまっとうなものに見せかけ,異常なバブル状態の株価の異常性をそらすための手段であったのだ.特に,総選挙で小泉政権とも共謀して騙した罪は大きい. また,株ころがしで金をせしめるユニークな方法を発見した,という事に対して,カタルシスを覚える人もある.しかしこれはとても異な事だ.これだと,新しい手口の犯罪を考えついた人は皆庶民の味方ということになる.実は詐欺者は新しい手口を考えつく大天才なのだけど,振り込め詐欺なんてその最たるものだ.株ころがしを考えついたことも,これといい勝負だ. こういうのであるにもかかわらず,「庶民の閉塞感を破ってくれた・・」,という錯覚を抱きたい感覚には,ちょうど格好の類似例がある.そう,小泉への賛美だ.庶民が錯覚して小泉賛美に流れているのと全く同じように見える.そう,心あるブロガーたる人たちなら,おそらく軽蔑しているであろう小泉賛美者と同じことをやっているのだ.小泉賛美の風潮,ポピュリズムは,さしたる理由・根拠もなく「なんとなく自分の代弁者のように思い込み,シンパシーを感じてしまう」所から生じると思う.ホリエモン以外の人がこの事件を起こしたとしたら,同じようにシンパシーを寄せるだろうか.もし,ホリエモンのキャラクターがそうさせるのであったら,それは小泉賛美者と同じだ. この事件の本質を見極めなければ,「貧乏人の閉塞感打破のため」第2,第3の小泉,ホリエモン待望論につながっていく.本質を追求しないあいまいな体質がナチズムを産むのではなかっただろうか.だからしつこく危険性を指摘している. 繰り返すが,今,ホリエモンに同情したらいけない.しっかりと総括しよう.この種の追求は,決して溝に落ちた犬を叩くような,弱い者いじめではないこと,ましてホリエモン擁護者に対する非難でもないことを理解して欲しい.ただ,上に述べた危険性を指摘したいだけであり,この危険性に気付いて欲しいからだ. 長くなってしまった.今回で終わるつもりだったが,あと少し書きたいことがある.別稿に譲りたい.
by papillon9999
| 2006-01-30 19:05
| 済み
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Comments(1)
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トラバ、ありがとうございます。仰る通りですね。ただ、経済全体を見渡してみると、合法的にミサイルをつくっている会社は罪に問われないわけで、悪にも様々なレベルがあると言えるかと思います。
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