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新官僚システムの宣言か
2006年 09月 28日
安倍総理が,首相の給与30%,閣僚の給与10%を打ち出した.これを初めて聞いたとき,私の素直な方の心は,「おっ,なかなかやるじゃん!」というように反応した.しかし,次の瞬間,「まてまて,そんなに簡単に信用していいの?」と別の心が囁いた.こっちの方は小泉主義とその亜流に徹底した「不信感」を確信的に持っているのだ.素直な心の方も,これに関しては別の心に一目を置いている.「じゃあ,どこが問題なんだろう??」と考え始めたのである.
当然最初に思うことは,単なるパフォーマンス,人気取りをやったということである.あの手の政治家はきっとそういうことをやるはずだ,という「経験則」から来る疑いだ.しかし,単なる人気取りであっても,自らの給与を削ること自体は本当であり,善であることは間違いない.これには誰も文句を付けることはできないだろう. でも次に思うことは,「なんか偽善くさい」,ということだ.偽善は軽蔑に値するわけだが,しかし,証拠は何もない.せっかくの給与を削る「善」を,簡単に「偽善」と決めつけることはやはり躊躇いを感じる.そして仮にこれが「偽善」だと思ってみてもどうも違うのだ.偽善に対する反感とはまた別のようだ.この何となく残る違和感の正体がどうも掴めないでいた. そうしていた所に,こんな日は、虹が出るんださんの記事を発見した(とくらブログの中で).私の違和感の正体はこの記事の中に書かれていた. 『財政削減?それなら人件費を削減すればいいじゃない?という浅はかな感覚。』 これなのだ!私はこの記述で,その後自ら返答コメントに書かれたものと同じような 『首相が大臣がそうしてるんだから、国民も全員所得を減らして国家の危機に対処せよ、なんていう、脅し』 ということに思い当たったのである.これこそ私の求めた正体であったのだ.つまりは, 『国民の皆さん,これからこのように給与を削減していきますよ.私もやっているので覚悟してください』 というメッセージなのだ.アメリカ産牛肉の輸入で,『牛肉を食ってみせる』あのパフォーマンスだ.私は実例はしらないけど,戦前でも,『ホシガリマセン カツマデハ』という精神を国民に強制するために何かパフォーマンスがあっただろうと思う.例えば首相自ら,芋だけ食ってみせるとか.(芋そのものではなかったかも知れないけど,似たことは絶対あったと思う). しかし,このような安倍氏の国民との取引はきわめて卑怯である.安倍氏自身にとっては首相給与の30%ぐらい,蚊に食われたほどにも感じなのではないか.これで我々の例えば5%削減とを取引しようとされても,それに応じるわけにはいかない.わずか5%だって文化的に生を営む生存権を脅かされるのだから.「安倍さん,あなたの全収入の(しかも内緒の裏収入も含めて)30%削減をやらないと釣り合わないのですよ」,と言っておこう.それでないと痛みは等しくならないのだ. ところで,今までの記述は実は前置きにすぎない.題名にある『新官僚システム』に関して,ここから本題に入る. 『なぜ国民から財を巻き上げたいのか』,『こうやって国民から巻き上げた財をどうするのか』 ということを考えてみたいのだ.そのヒントとなることを,或る閣僚の方針コメントに見ることができる.その閣僚はこう言った.『情報通信産業をこれから国の基本の柱に据えて行きたい』(趣旨).(今はもう「 IT 」とは言わないようだ.「ホリエモン」のおかげなんだろうか). この方針は,国の基本政策が,これまでの土建・重厚長大産業から名実ともに,IT産業に移るということを意味している.これはさらに,国は新自由主義者たちのためにがんばるということにほかならないわけで,だとしたら,なんであろうか?これにはさらにもっと,ものすごく重要な意味が含まれていると思う.それは 『官僚達と新自由主義者の結託』 つまり,官僚システムが新自由主義に適応するように変質する,ということだ.何を今さら,という向きもあるかも知れない.小泉・竹中路線というのはそういうことだったのだけど,これまではまだ日陰の関係だったと思う.政策的にはすでに現れているけど,例えばどうしてあんなに福祉の分野でも自助努力とか病人までも競争原理にさらされるのかということは,あくまでも新自由主義的な理念の現れとしか見ていなかったと思う.重厚長大型は福祉に切り込むむ必要はなかったが,新自由主義は福祉さえその欲望の対象になっている,その現れだ. 官僚と新自由主義者との結託というのは二つの側面があって,一つは税金を新自由主義市場にさらけだす,ということ,もう一つは新自由主義者たちが手にした法外の『稼ぎ』を,官僚システムに還元させること,である.小さな政府なのに税金を増やすのは,この『稼ぎ』をより大きくするためなのだろう.給与削減宣言は,国民からさらに搾り取る宣言であり,それは新自由主義猛獣たちに捧げる大きな肉塊となるのだ. このためには,これまでは重厚長大産業を前提としていた官僚システムではきっと都合が悪い.効率も悪いだろう.これを,新自由主義二対応した官僚システムに変質させるのである.あの『優秀な』官僚たちは,こういう方向へ変質をしても決して損はない,と見極めたのであろう.今回の給与返上と IT 産業機軸論のセットはこの結託関係を堂々と表に出すという宣言なのではないだろうか.この関係を『新官僚システム』と呼んだのだ. 私は何度も書いているが,今は安倍氏のような政治家に目が向いている.しかし,本当に改革すべきなのは官僚システムなんだろうと思う.どんな政治家が出てこようと必ずそれにあわせて焼け太りすることができる.『頭が良い』のは驚くべきほどだ.対策はただ一つだろう.いくら頭が良くても自分達の都合のよいようにできない仕組みを作ること.それを我々が考え出さないといけない.これはいくら戦争したくても憲法9条のおかげでそれができない,という制御システムと同じことである.国民の財を食いつぶすのは官僚達,生命を脅かすのは政治家達だ.おっと,財を食いつぶされては生命も危ういが!
by papillon9999
| 2006-09-28 23:49
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Comments(6)
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>安倍総理が,首相の給与30%,閣僚の給与10%を打ち出した
首相としては、安倍しが、始めての試みだそうですが、 僕としては、アメリカ産牛肉を毎日でも食べて欲しい感じです。 コメントありがとうございました。
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たっぴさま 『アメリカ産牛肉を毎日でも食べて欲しい』私もそのように思います.怖いのは,例えばエキスをいろんな調味料の中に使うことです(晴耕雨読さんに聞きました).牛肉の形をしたものだけを排除しても安心はできないようです.
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官僚組織は強力ですよ.たてついたり反感を買ったりすれば田中真紀子や鈴木宗雄のように逮捕や起訴される危険性が有ります。
警察や検察、裁判所も官僚組織の一環です。マスコミも当然のようにこれ等に媚を売ります。 誰でも警察や検察を敵に回したくない。人間24時間監視されれば何らかのミスは有るものです。 凶牛肉問題は石綿問題とそっくりです。30年前に大量輸入した石綿が此れから人々を苦しめる。輸入を許可した官僚達は定年退職責任を追及される事は有りません。 30年もたてば当時の記憶も薄れます。 奈良県天川村の資料館で今年の8月1日に大峰山中で掘り出したB29のエンジンを見た友人に頼まれて、沢登を兼ねて現場を案内してきました。 1945年6月1日大阪大空襲に参加した一機が大峰山系の上多古谷阿古滝付近に墜落して炎上し機体は大破し散乱。 30年以上前に土中にめり込んだエンジンを見つけていたのですが今回は大体の地形の確認だけで直接現場の確認は出来ませんでした。
>官僚組織は強力
そうです.だから,ある程度欲しがる分を与える仕組にしないと,革命でもやらない限り不可能な気がするのです.無力感. 忘れた頃に生じる悪影響だとなんの呵責も感じないで済みますね.水俣や血液製剤,その他,官僚犯罪者の悪名を末代まで記録して残す,ということが一番大事かと.それしか歯止めは無いような気がするのです. 30年以上前にB29のエンジンが山中にめり込んでいるのをご覧になったのですか.逆に言えば30年以上も山中に放って置かれたと,大峰山系とはいかにも深そうな山ですね. ![]()
村でB29を村おこしのの目玉にしようと61年間土中にあったエンジン部分を今年掘り出したそうです。
9気筒並列2200馬力、18気筒で部品を全部外した状態で800kg。あまりに重過ぎて人力では動かす事が出来ません。 当時ジュラルミンは1貫目40円、ゴムや銅などの非鉄金属は60円から70円したそうです。良い稼ぎになったので、みんな担ぎ下ろしました。 村にはゼロ戦を以前に墜落していて、其の機体の装備や部品のあまりの違いにみんな唖然としたそうです。
B29はジュラルミン製,ゼロ戦はブリキ+ベニヤ板製?それにしてもそれでよく頑張ったものです.誇っていいのやら・・・トホホ
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