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アルバイシンの丘
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随想や意見,俳句(もどき)

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『神国日本』と『白人至上主義』と『選民意識』の似て非なる処
 標題の三つの”思想”(実は主観的妄想)はメンタリティが非常によく似通っていると思う人は多いだろう。同じ心性が民族毎に違った花を咲かせたような感じ,といえばわかり易く伝わると思う。でも実は違ったところも多くありそうである。軽く,話題提供してみたい。



(1)個人か集団全体かの違い
 神の国とはどこか?言わずと知れた,このニポンである。国が危うい時は,神様が風を吹かせて,国難から救ってくれる。そのように,神様が特別にえこひいきしてくださると固く信じることができるのなら,その人に日本人至上主義者の名を奉ってピッタリくるだろうか?どうも『神国日本』の信奉者を『日本人至上主義者』と表現するのはためらいがある。
 かつて,森喜郎が『日本は神の国』と全国民の前で誇らしげに宣わった時,必ずしも『日本人は外国人より優秀である』という意味の『日本人至上主義』を訴えたいわけではなかったような気がするのである。
 もう少し詳しく書くとこうなる。神国日本の構成員,即ち日本国民は,『神様にえこひいきしてもらえるほどの優秀な民族』程度のイメージはあったろうが,それは必ずしも集団の構成員一人ひとりが優秀であるということを意味しない。むしろ『選民』意識という表現がぴったりくるイメージである。
 というのは,我が国民一人ひとりを見ると,とても『自分は神様から特別にえこひいきしてもらえるほど優秀な人間だ!』と胸を張っているようには見えないし,そもそもそんな能力自体を自覚できないからである。このようなメンタリティは,白人至上主義者のそれとは全く違っているように思われるのだ。

(2)白人至上主義という妄想が可能な理由
 要するに,白人至上主義者たちは,白人一人一人が,俺様自身が,他のイエローやブラックよりも優れているのだ,と思い込んでいるフシが感じられる。これに対し,神国日本の住人達はちょっと違っていて,自分一人では自信が無く,神国全体に対する信頼,それに支えられた自信に過ぎないと言えないだろうか。このように考えると,『選民意識』に近いように見えるが,その話は後回しにして,もう少し白人至上主義との違いとその理由を考えてみる。
 白人至上主義者たちの妄想が一人一人で持つことができる理由というのがありそうである。それは,都合の良いことに,見下したい相手との違いがどの白人個人にとってもシンプルに,ビジュアルに見て取れるからではないだろうか(端的に皮膚の色,鼻の高さ,眼の彫り,でんでん)。

(3)神の国の住民にとっての不幸な事実
 ところが,神の国の信奉者の妄想にとって不幸なことは,見下したい相手(決して白人ではない)は,見掛け上,全く区別がつかないのである。おまけに,その相手はかつて先進文化をもたらしてくれた人たち,それどころか,ずっと遡ればご先祖様も共通しているかもしれないという致命的な一種の恐怖感さえある。そういう下では,とても個人対個人の優劣競争に持ち込めないだろう。
 かくして,神の国の住人は個人としての優劣競争をあきらめ,「神の国」という集団の優秀さという妄想にすがるしかなくなったのだ。昭和期前半,それは対白人に対しても通用するという妄想にまで膨れ上がったが,そちらは完膚なきまでに叩きのめされ成仏した。しかし,同じ姿かたちをした従来の相手に対しては,未だにその妄想が成仏していないということだろう。もちろん,これは近代天皇制の亡霊と言っても良い(夫婦同姓婚は近代天皇制の外堀 2010年 08月 01日)。
(異常な歴史修正主義もこの集団への根本的な依存意識のなせる業なのかもしれない)。

(4)選民意識との違い
 では「神の国の住民」という集団意識は「選民意識」と同じなのだろうか?ここで大事なのは,ユダヤ民族の「選民意識」というものをまず正確に理解することである(選民意識というのは多かれ少なかれ,どの民族にもあるかも知れないが,ここでは最も有名なユダヤ民族を採り上げる)。かつて考察したことがあるが(ユダヤ人とは何か(3)続・選民 2009年 02月 08日を挙げておく),それは決して自らを”優秀だから”と自負したからではない。むしろ,神の律法を世に伝えるための苦難の道を選択した民族という意味合いが強いのである。従って,彼らの選民意識とは我が神の国住民の選民意識とはまるで正反対のメンタリティである。(パピヨンはいわゆるユダヤ陰謀論には与しないことを念のため。)

(5)神の国のミッションとは
 ただし,双方ともミッション意識を持っている処は似てなくもない。だがその意識のベクトルは正反対である。神の国のミッションとは何か?
 それはアメリカ様以外に対して覇権を得ることである。安倍一狂政治とはそのための準備を整えるために在ると言っても過言ではない。そのための解釈改憲であり,安保法制であり,共謀罪法案であり,原発再稼働なのである。

以上で軽い話題提供を終わります。万邦無比の国家(7)神話の歴史化 2011年 01月 03日シリーズもご参考までに。

by papillon9999 | 2017-08-29 07:41 | Comments(0)