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エボラの脅威に便乗するな(6.武蔵村山でわかる騙しのテクニック)
2015年 08月 23日
やはり,事の経緯をしっかりと記録しておこうと思う.こうやって,いつも国民は騙されていくのだという貴重な記録として.
前記事エボラの脅威に便乗するな(5.ついに落城,武蔵村山)2015年 08月 05日で書いたように, 武蔵村山で感染研のBSL4施設稼働がついに実現した.これは一つのタブーが外れたということであり,第二,第三,第四のBSL4施設稼働が目論まれることは必定である.もちろん,次の順番として長崎大学が最も近い位置に控えているのであろう. こうして,医療界・医学界利権,製薬利権,防衛利権をめぐって,厚生労働省と文科省,さらには防衛省まで含めた巨大なムラが出来上がる.原子力ムラに匹敵するほどの大きなムラが.何しろ日本にとっては核兵器を持てない故の代替戦略なのであるから,決して大げさではない. エボラ感染症の脅威を煽って代替戦略施設を持つやり方は,ちょうど石油高騰危機の恐怖を煽って原発を推進した論理と瓜二つだ.そしてその真底に,隠された意図が流れていることも. 後者が核兵器だったとすれば,前者のそれは生物兵器(もちろん,防衛・防御のため!!!だからね!皆さん!)である. (皮肉なことに,原発と原発事故がもたらした低線量被曝による免疫力の低下が,これからの我が国民にとって重大事となる.すると感染症研究が今後さらに重要となってくるのである.だが,間違ってはいけない.これについてはBSL4施設は不要だ.敵は今わが国に存在しない病原体ではない.今わが国に存在する病原体から我が国民を守らねばならないのだから.(とも言えんが,MERSなどは3で可能だ!)) でもパピヨンごときがこの過疎ブログで何を喚いても詮無きこと.ここでは遠い眼をして,せめて日本という国が国民をどのように騙すのか,その優れたテクニックというものを確認し学習しようと思ふ.そのための格好の教材がここに現れたので,この記事を書くのである. 前記事を書いた時には様子がよくわからなかったが,その後,前記事でのchayakobanさんとのコメントのやり取りがあり,勝野市長と塩崎大臣とのやり取りが武蔵村山市のホームページに掲載されたことで,外形的な経緯がわかるようになった.実際の時間的流れは完全にはわからないが,内容からして次のような順序になるだろう. 1.市長と大臣の会談内容 2.市から厚労省への要望書 3.厚労省からの回答文書(確認事項) 4.市長コメント 5.指定を受けた後の市の文書 1の『会談内容』は,文書化する前のやり取りをまとめたものだが,ここに問題の芽が凝縮されている.重要な点は下記のみである(ほかの点はより一層形骸化するカラ手形なのでほとんど意味は無い). 市長発言要旨:2点目は、BSL-4施設で実施する業務についてである。施設が稼働した場合における実施業務は、国内で感染者が確認された際に感染者の生命を守るために必要な診断や治療等に関する業務に特化していただきたい。 大臣発言要旨:2点目の「BSL-4施設で実施する業務」についてである。国立感染症研究所は公衆衛生の目的のために設置された機関なので、当然、感染者の生命を守るために必要な業務に特化している。また、現時点で、日本国内にはエボラ・ウイルス等の一種病原体は存在しないので、現実的には、当面検査以外の業務を行う状況にはない。 (以下,かなりややこしい細かい理屈を縷々述べるが,こういうのが嫌いな人は飛ばして,(*)の個所まで飛んでくれ.) すなわち,大臣が稼働容認を市長に迫った際に,市長は用心深く赤文字の文言を含ませていた.しかし,報道では何とも用心深くこの文言を省いて紹介したのである.おかげで,パピヨンは前記事ではこの文言無しに「感染者の生命を守るために必要な」という修飾語句について考え,この前提条件はザル籠と化すだろうと書いた. しかしながら,市長の発した文言はさらに念の入ったものだった.そう,『国内で感染者が確認された際に』があったのである.普通に読めば,『感染者の生命を守るために必要な』という語句だけで『国内に現れた感染者』を想定したものと解釈できる.なぜなら,診断や治療は感染者の生命を守るために行われ,それは必然的に「国内で感染者が確認された際」でしかないからである.さらに念を押せば,『感染者の生命を守るために必要な』の『感染者』を「国内で感染者が確認された際」という文言で修飾することは不要,かつ不自然である.当然ながら,『感染者』とは「国内で感染した者」を指す以外にないからだ. それに対する大臣の答弁は 『国立感染症研究所は公衆衛生の目的のために設置された機関なので、当然、感染者の生命を守るために必要な業務に特化している』 というものであった.つまり,市長側の『これこれこういう業務に特化して欲しい』という要望に対し,『もともとそのように特化している』という回答の形式となっている.現状,すでに要望が実現している,というのである.それならば,この市長側からの要望というものが,何とも間の抜けた,無意味な要望ということになる. 市長側はホントに間が抜けていたのか?むろん,そうではない.ここに示されたのは.『感染者の生命を守るために必要な業務』に『遺伝子組換え』や『動物実験』は入れないで欲しい,という意味の要望でなければならないのである.それをいともあっさりと,通常の一般的な話にすり替えられたわけである. このすり替えは,次のことと関連して,ウイルスを輸入できる余地を残したのである. そして大臣は,市長の前提条件『国内で感染者が確認された際に』にどのように反応したか.ここは第一段階なので,まずは無視という手に出た.そして間接的に,『現実的には、当面検査以外の業務を行う状況にはない。』と応じたのである.つまり,直接『国内で感染者が現れてからの業務に特化する』という言質を与えず,『検査業務以外の業務を行う状況にはない』という客観的表現で一旦逃げたわけである.安倍談話のテクニックと同じだ.『国内で感染者が確認されるまではウイルス研究ができない=宝の持ち腐れ状態』を避けるためである. 次に,このやり取りを文書化することになった.それが2の武蔵村山市から厚労省への要望書だ.この中にはなおもいじらしく,2点目に『国内で感染者が確認された際に』という文言が含まれ, 「『国内で感染者が確認された際に』感染者の生命を守るために必要な診断や治療等に関する業務に特化すること」 と書かれた.そしてそれに対する回答の形で,厚労省から確認文書なるものが返されたのである.ところがこの回答がやはり白々しいものであった.2点目の要望に対する回答が,『国内で感染者が確認された際に』という文言がすっぽりと外され 『感染者の生命を守るために必要な診断や治療等に関する業務に特化する』 のみとなったのである.大臣との会談の通りであった.そして,その次を加えた. 『制約なく研究目的で使用することに対する地域住民の懸念を払しょくするよう,・・・・』 ここにいつの間にか『制約なく研究目的で使用』という概念がそっと入り込んでいる.このような形式が彼らの大得意.どうしてもやりたいことをそっと忍び込ませ,その懸念を払拭するよう配慮する,という形の努力項目である.その努力はどのようにでも取り繕うことができるから,実質的に『制約なく研究目的で使用することができるようになった』のだ.こういうのが得意中の得意である.この芸術的なテクニックをよく鑑賞しよう. こうしてウイルスを輸入して『感染者の生命を守るために』どんな研究でもできる道が開かれたという次第である. 以上の総合評価は市長側がコケにされたということでしかない.そして,本来なら協定を断固破棄すべきような侮辱を受けたのである.たぶん,市長は『国内で感染者が確認された際に』という前提を入れることで,感染研の活動にブレーキを掛けたつもりだったのだろう.そのブレーキが何事もなく外され,さらに侮辱までかまされた. それでもなお,市長は断固抗議するどころか,自分でも気が付かないふりをして,4の市長コメントに及んだのである.その情けないコメントを抜き出してみよう. 『特に施設で実施する業務は、感染者の生命を守るために必要な診断や治療等に関する業務に特化することや、国内にエボラ・ウイルス等の病原体がないため、現実的には、当面検査以外の業務を行う状況にないことを前提として・・(移転の希望)・・』 下線部のような移転にわずかな希望を託すことで取り繕い,外国からウイルスを輸入できる余地を完全になくすキーワード『国内で感染者が確認された際に』の重要性に気が付かないふりをしたコメントである.このようなコメントを行った勝野市長というのは,これまで頑張ってきた武蔵村山のイメージにそぐわない,権力に弱い人物であろうと想像できる. また,市のホームページには次のメッセージが出ている(項目5).この会談直後に,大臣や報道機関を経て出されたメッセージ,『いずれウイルスを海外から輸入することになる』というのが現実となった時に,下線部のような慰め記事はどのように書き変わるのだろうか?それともそこでわずかばかりの抵抗を試みるのであろうか?移転に期待しているのだろうか?(移転よりは同じ予算なら新設するだろう.施設の数が増えることになるからなんだが.........) このことについて、厚生労働省より、本日(8月7日)付で、国立感染症研究所を特定一種病原体等(※)所持者として、また、国立感染症研究所村山庁舎内の高度安全試験検査施設(BSL-4施設)を特定一種病原体等所持施設として指定したとの連絡がありましたので、お知らせします。 ただし、現状では、国内に対象となるウイルスがないため、施設の状況は、従来となんら変わることはありません。 いやあ,いろいろ書いてきたが,おかしな文書のやり取りにはたくさんの矛盾があって,それをわかり易くまとめるのはパピヨンの筆力を以ってしては至難の業っちゅうこつがわかった.ふううう・・・・・
by papillon9999
| 2015-08-23 18:35
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