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想像力についてⅡ いい想像力と悪い想像力
2006年 05月 13日
体験が大事とよく言われる.しかし,実際には体験できないことがたくさんある.また体験したとしても,戦争に行った人が皆「もういやだ!」と言うわけではなく,望ましい方へ向くとは限らない.(小さい頃,山にしょっちゅう連れて行くと,その子は山が嫌いになる,と私は信じる).大事なことは,『体験しないでも』どのようになるのか想像できることである.
たとえば,『殺人の体験』は普通はできない.だから殺人したあとどんなに後悔するか,想像するしかないのだが,万一捕まったらどんなに惨めな境遇になるか,などを『想像』することによって殺人や万引きもやめることができるに違いない.一種の抑止力だ.もっとも「万引きなんて自分の辞書にはないよ」,というような『感性』があれば,万引きを思い浮かべることもないはずだ. 『想像力』という言葉を辞書や百科事典で調べてみた.広辞苑では, 1.想像をする心的能力 2.イ.カントにおいては,認識成立のために感性と悟性を媒介する能力 ロ.ニーチェやサルトルらにおいては・・・形象生産の契機.構想力. とある.また,小学館原色百科事典では,「想像」の項に次のようにある(要旨). ・現在目の前にないものを心に思い浮かべ,あるいは言葉で考えること. ・過去の経験をそのまま再現する再生的想像と ・過去の経験をもとに新たに組み合わせる創造的想像がある. ・このうち,現実にはありそうもないことを思い浮かべることを空想という. ・空想はしばしば満たされない願望と結びつき,病的になると,作話症や空話症となる. ・創造的想像の過程はⅰ準備,ⅱ創造,ⅲ仕上げの三段階に分かれる. ・ⅲの仕上げにおいて,科学では結果の一般化,芸術では仕上げの肉付けなどをする. まあ,結局はよくわからない.言葉の定義はどうでもいいから,それを離れてもう少し考えてみよう.布引さんのコメントには,さらにこんな部分がある. 『テレビは映像で私達の想像力を一定の方向に向ける事に成功しています。』 私はこれは想像力を一定方向に向けられる,というよりマインドコントロールではないかと思う.テレビを見ている人は自分本来の想像力を使っているのではなく,ある種の条件反射思考ではないだろうか.むしろ映像の送り手(権力なり,電通なり)の側が,『想像力』を使って,『どんな映像を流せば自分に都合のいい『条件反射』をしてくれるだろうか』,というようなことを考えているような気がするのだ. 『想像力』というものはだから我々だけを味方してくれるわけではない.権力の側も,用意周到に我々がどういう反応を示すだろうか,ということを『想像力』を駆使して何事かを謀っているに違いない. こう見てくると,『悪知恵を働かす』というのも『想像力』の一応用と言えそうである.我々も負けずに,想像力を総動員しなければならない. このように,『いい想像力』と『悪い想像力』とがありそうだ.つまり,いいことをやるための想像力と悪いことを謀り巡らす想像力.あるいはこういうこともある.あることについて「多くの人が死ぬかもわからん」,と想像することができたとする.しかし,「それが何?どうかしたん?」というような人もいるかもしれない.つまり想像力でせっかく想像できても,それから先の「感性」がなければ意味がないことになる.想像した先は「感性」が問題となるのだ. 想像力にも,いいものと悪いものがあるように,感性にもいい感性と悪い感性があるだろう.そしてもう一つの似たような言葉,『体質』についてもいい体質と悪い体質がある.体質とは『改善する』ものである.いっぽう,感性とは『磨く』ものであり,想像力とは『鍛える』ものである.従って,これら3つの言葉の間にはやはりそれぞれ違いが有るのは間違いない. こうしてみると,『想像力』を発揮するということには,ある種の能動的な作用が含まれているように感じられる.感性と体質にはそれが感じられない.そして,想像力には『いい感性』が結びついていなければ,『いい想像力』とはならないことがわかる. なんかごたごたしてきたので,また次回に続けるが,最後に,想像力を試す演習問題を出しておこう. 『時の権力側はなぜ,ものすごく危険なプルトニウム再生処理施設を六ヶ所村に作りたがっているか』
by papillon9999
| 2006-05-13 20:10
| 済み
|
Comments(4)
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papillon9999さま、こんばんは。
想像力ですか、ご考察おつかれさまです。 物事を観るにあたり、立場を変えて多方面から眺めてみることも「条件反射」に陥らずに済む手段かも知れません。まずは、論者の反対側辺りから観るとか。 臓器移植なら、移植しなかった場合とした場合の延命率は有意に変わるのかとか。 するとまた違った景色が見えてきます。 続編まってます。
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早雲さま,おはようございます.コメントとTBありがとうございます.物事を多方面から眺めることはホントに大事ですね.特に,当たり前と思っていることに対して.
また論者の反対側から考えてみる,というのは特に権力に対する時に重要と思います.庶民はそういう習性を身に着けた方が自分のためと思うのですが,我が国民はお上の言うことは疑いません.『ちょっと待てよ?』と感じるのは一種の感性と思いますが,庶民はそれを磨く必要がありそうです. 私はいつも,『臓器移植をしなかった場合とした場合の延命率の差』について,どうしてちゃんとしたデータがそろっていないのだろうと思っています. ![]()
確か、臓器移植しなければ絶対に助から無い話になっています。
再処理工場も原子力発電所も絶対安全と言うことに成っています。 不思議ですねえ。何か可笑しいですねえ。大気汚染の無い理想のクリーンエネルギーですから送電コストを考えれば石原都知事は何故東京都に原発を誘致しないのでしょう。 都心に建設して温排水を各家庭に供給すれば一石三鳥です。
わが国では『・・・そういうことになっています』と言う話が非常に多いですよね.お上の言うことが,どんなに理不尽でもそのまま存在している,ほんとに信じられないことです.『一石三鳥』名案ですねぇ!
石原慎太郎の単細胞をいずれきちんと総括しなければなりません.文学者と言う評価を地に落としてやりたいです.でも一冊も読んでいないのでこれから読まねばなりません.つらいです. |