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原発作業員の白血病死(6)
2011年 09月 25日
9.問題の本質
原発作業員の白血病死(3)の記事に対し,NATROMさんからコメントを戴いた。このコメントで問題の本質がより明らかになったような気がする。忘れないうちに書いておかねばならないので,皆さまには少し廻り道に付き合ってもらう。 Commented by NATROM at 2011-09-24 12:19 医療事故に関する裁判のたとえはいいですね。しかし、薬の副作用はたとえとして適切ではありません。なぜなら、原発作業時の被ばくが原因の白血病発症よりも、未知の薬の副作用のほうが、ずっと可能性が高いからです。たとえるなら、既に私がエントリーで述べているように、「1ヶ月前にCTを撮影し、その後白血病を発症した」という例が適切だと思います。8月の作業ではなく原発事故の影響を考慮したいのであれば、「半年前に単純レントゲンを撮影し、その後白血病を発症した」でもいいです。 ・・・ 「もしわずかな疑問があればとことんまで説明を求めたい」とする個人の気持ちは理解できますが、このような事例で訴えられるような社会は私はきわめて住みにくいと思われます。 つまり,3月ごろの作業で8月に発病,死亡したことの喩えとして,パピヨンの”薬の副作用”は適切ではない,ずっと可能性が高いから,ということ,そして「半年前に単純レントゲン」の喩えが適切である,ということであった。そして,「もしわずかな疑問があればとことんまで説明を求めたい」気持は理解できても,この問題では「わずかな疑問」=「半年前のレントゲン撮影」と捉えるのが適切,という意味である。 この,「半年前のレントゲン撮影」を裁判の訴え理由にすることは,パピヨンには「難癖」,「トンデモ理由」のように思える。 これはありがたい,かつ貴重なコメントだと思った。NATROMさんの語っていない部分が図らずも表に出たからである。すなわち,NATROMさんが記事で書かれたことは,基本的に, ・「8月に被曝して8月に白血病になることは100%考えられない」と ・「この作業員が、原発事故以前に原発で作業を行い、そのときの被曝が原因で、白血病になったという可能性はある」 であり, 「3月,4月ごろ」に福島で作業歴があった場合どうなるか」は明言されていなかった。それがパピヨンが質問に行った最大の動機であったことは最初に書いた通りである。 この理由がコメントで明らかになった。決して漏れたのではなく,灰色で明言できなかったのである。しかも,NATROMさんからみて,3月の原発作業を疑うことは「半年前のレントゲン撮影」並みのトンデモ理由に相当するということらしい。 この,専門内であるらしいNATROMさんの見解は尊重するが,その当否はもちろんパピヨンには判断できないので措いておく。そのために,どの程度の灰色なのかをあーではないか,こーでもないかと考えて来たわけである。しかし,「半年前のレントゲン撮影」並みのトンデモ理由に相当するのが確かとすれば,また問題は初めに戻るのである。東電の発表内容そのものである。それは返答に書いた次に示す通りである。 Commented by papillon9999 at 2011-09-24 13:04 ・・・東電の初めの発表がその程度のことを言ってるんだと我々にもわかるようなものであったら,多くの”誤解”を生む余地はなかっただろう,ということなんです。つまり,発表がものすごく不親切であることを私は問題視しているつもりです。多くの国民(専門外)はNATROMさんのように”専門家としての知見に基づく見解を加味して”理解することは不可能ですから。 だから『半年前のレントゲン』程度の事情だったことを東電は示すべきだったし,逆にその程度の発表で国民は納得すべきではないと考えます。 >このような事例で訴えられるような社会は私はきわめて住みにくい これに関しては全く異存はないのですが,「このような事例」への認識というか前提が異なると考えていたとご理解戴ければ幸いです。 『その程度の発表で国民は納得すべきではない』ということは要するに説明責任の問題であって,今後も予想される事故や事件の説明がおざなり,大本営発表,情報隠蔽したものであってはならないからである。逆に言えば,NATROMさんはもし国民の立場に立つのであれば,東電に対しても説明が不十分であることを明言すべきだったと思う。 それでは本流に戻る。 10.続き 気品 2011/09/09 23:30 結局、事故発生後1年以内に増えたという根拠にならない資料しか提示されていません。 テレビ画像の方は、1984年以前が全く分からない状態です。これに関しては、お示し頂いた以下の資料 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/reports/kr139/pdf/malko-2.pdf p.156を見ると、おそらくゴメリ州と思われるGomelでの発症率として、 1980~1985年の6年間では、3.353人/100万人 1986~1992年の7年間では、4.294人/100万人 1992~2000年の9年間では、3.938人/100万人 との数値が上げられています。 1980~1985年でもそれほど変わらない患者数がいるわけです。よってテレビ番組の言う、1985年がゼロで、その後6人前後になったというのは、かなり奇妙な数字です。 (単にその病院で白血病の診療体制が整っていなかったとかのほうがあり得そうです。) 巷には適当な情報が流れているので、注意されてはいかがでしょうか。 まず,3.353人/100万人などは10万人あたりの間違いだが,これはご愛敬でよい。しかし,6年間で3.353人/10万人と7年間で4.294人/10万人に対し, >それほど変わらない患者数がいるわけです だって?これはかなりの差でしょ。センスが悪い!(だが,ゴメリ州で考えている分,e10goよりはマシかな?) >(単にその病院で白血病の診療体制が整っていなかったとかのほうがあり得そうです。) これはそのように言えると思うが,逆に言えばそれだけ白血病が少なかった,ということの傍証になるんじゃない? >巷には適当な情報が流れているので、注意されてはいかがでしょうか。 唖然・・・ 気品 2011/09/10 00:00 papillon9999 2011/09/09 08:28 の投稿について >それから,作業歴に関して新しい情報を教えて戴きありがとうございました。 >「3月,4月には福島での作業歴が無いことが確認された」ということですね。 >それなら私の論調もだいぶ変わります。 >しかし,本来はその情報が確認されてから東電は説明を行うべきだったと思います。診察した医者もです。 に関してです。 「今回以外の原発での作業歴は不明という。」というnatromさんが引用されている毎日新聞の記事が2011年8月30日13時00分更新、「作業歴なし」という朝日新聞の記事が2011年8月30日21時6分更新です。 東京電力が、速報性を重視して発表し、後に説明を加えたのかもしれません。 「文句をつけよう」という見方で言えば、 「本来はその情報が確認されてから東電は説明を行うべきだった」と言えてしまいます。 一般化すれば、情報がまとまってから出せば、「なぜあのとき直ぐに出さなかったのか」と責め速報性を重視して情報を出せば、「なぜいい加減な情報のまま出したのか」と責め みたいな、非難するための論調が多いように思います。 >東京電力が、速報性を重視して発表し、後に説明を加えたのかもしれません・・・ そうではないことが明らかです。なぜなら,不明の点は引き続き調査中です,なんていう文言が皆無だから。恐らく記者連にせっつかれて調べたのかも知れん。それから,東電のあとの発表でも,上に書いた観点からはまだ不十分。 LEOPARD 2011/09/10 03:13 >気品さん >非難するための論調が多いように思います。 そもそも原発への批判自体が後出しじゃんけんですからね。この国の民度なんてそんなもんです。いや、人類の、と言うべきかな。 後略 この貴重な考えの根拠については,直接ご覧くださいな。 最後まで行こうと思ったが,回り道して疲れた。
by papillon9999
| 2011-09-25 10:27
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Comments(4)
東電の発表が不適切なのは、「東電の対応には私も問題があると考えます」と私の元のエントリーでも言及した通りです。隠蔽や説明責任の問題で東電を追及するべきであると私も同意します。しかしながら一方で、本質的でない部分において東電に過度の要求を行うのは望ましくないと私は個人的には考えています。主な理由は二つです。一つは「下手に発表したら批判されるから、重要でない事案は発表しておかないでおこう」という動機を与えることです。私は東電をそこまで信用していません。もう一つは、東電にはもっと重要な案件(被害者救済および事故の終息)にリソースを注いで欲しいという点です。
個人的には、今回の件は、第三者機関(日本血液学会とか)に検証を依頼して、詳細な報告は東電ではなく第三者機関からしていただくというのがよかっただろうと考えます。東電がそれをしないので、報道でわかっている範囲内で推測できることを私がやったまでです。「因果関係ないだろう!東電の責任を追及せよ」などと言っていた人たち(papillon9999さんのことではありません)よりは、私にわかる範囲内のことではありますが情報提供をした分だけ、少しは国民のためになったであろうと考えます。
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papillon9999 at 2011-09-26 19:21
NATROMさんの立場,記事の趣旨,よくわかりました。わざわざご説明ありがとうぎざいました。
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通りすがり
at 2011-09-27 14:00
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パピヨンさま。
NHKなど、食品の摂取量500ベクレル/Kが、世界基準の中程で問題ないと、キャンペーンを始めたようです。 これは、ほとんど放射線の無い地域でたまたま放射能入りの食料がある場合の摂取基準で、全ての食品に放射能が入っている場合の摂取基準じゃないですね。 もう一つの1mSv/年間の安全基準を満たすためには、ドイツの数ベクレル/Kというのが正しい摂取基準だと思います。 日本国の放射線の専門家は、頭が悪いのか、気が狂っているかのどちらかですね。
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papillon9999 at 2011-09-27 19:03
通りすがりさま 貴重なコメントどうもありがとうございます。
>ほとんど放射線の無い地域でたまたま放射能入りの食料がある場合の摂取基準 >全ての食品に放射能が入っている場合の摂取基準じゃない いやあ,このことは言われてみて初めて明確に意識できました! つまりほんのたまーーーーーに500ベクレル/Kの食物を摂取する機会に遭遇しても,ほんのたまーーーーーにだとしたら,やむを得ない,その限度ですね。 ところが,今の我が国のように,あれもこれも500ベクレル/Kだとすると,これはとんでもなく危険になると,まあこういうわけなんですね。 いやあ,お恥ずかしいことに初めて気がつきました。ありがとうございます! |