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原発作業員の白血病死(5)
2011年 09月 23日
8.ベラルーシとゴメリ州の話
前記事のe10goさんの反論は謎であったが,次第に明らかになる。まあ,とにかく直接の返答は次のように書いた。 papillon9999 2011/09/09 20:43 e10go さま >86年の6名がチェルノブイリ事故で発生したとは言えない とは思えませんが,どうしてですかね。読み取れません。 http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65742567.html この中に書いてある(グラフのすぐ下) 『ゴメリ州立病院には事故の前白血病の子供はほとんどいませんでした。しかし、事故のあった1986年から目立ちはじめ、去年は17人と急激に増えました。今年に入って5月までにすでに11人。去年を上回るペースです。』 と両立できないとは思われませんが。でも一応のお答えを戴いたと解して,これで私は退散いたしましょう。 結局,何が言いたいかというと,一方はベラルーシ全体のデータであり,もう一方はゴメリ州立病院のデータである。これらが直接どのように関わり合うかは直ちには何も言えないのではないかということ。あとからまたこのe10go さまは反論してくるのだが,それと併せて考えると,どうもベラルーシ全体のグローバルなデータとゴメリ州立病院のローカルな事情とを混同しているフシがある。例えて言えば,福島のある病院で白血病患者が増えたというデータが得られたとして,それを日本全体の白血病患者のデータを調べて”全然患者数は増えてないじゃん!”というようなことを言ってるんじゃなかろうか?だとしたらe10go さまは前にも書いたように,気品さま以上の下っ端だった! 自分で持ち出した資料http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No102/imanaka060414.pdfの8ページのデータを発見して喜んだのだろうか?だけどこの件についてはまだ後があるのでお楽しみに。 結局,このようなレベルの人間たちと議論することに恐れをなして,早々に退散したほうが得策と判断したのだが・・・ この宣言のあと,やはり気になって((^o^)/)しばらくしてまた覗いたら,次のコメントが来ていた。 甚 2011/09/09 21:40 個人的には1985年の0人と言うのがそもそも変な数字だと思います。当時のゴメリ州の人口を考えると、小児白血病の患者が0と言うのはかなり稀な年だったとしか思えないのですが。1984以前の数字を書いていないのも作為的な物を感じますし…。 まぁ、病院の患者数…と言うのが何というかデータとしてはスジの悪い数字だと個人的には思いますが。 このコメントも誠実というか,まともな議論をしようという姿勢を感じることができる。内容も至極もっともなことであり,基本的には同意なのであるが・・・つまり,チェルノブイリ事故と関係がある,というデータとしての証拠能力は不完全であることは確かである。しかし,完全な捏造と決めつけるわけにはいかない。なぜなら,作成者が佐藤幸男教授というまっとうな学者だということがあり,示したビデオ記事の他の部分を併せて読むと,上の返答に書いた,『ゴメリ州立病院には事故の前白血病の子供はほとんどいませんでした。云々』はさほど不自然でもないような感じもあるからだ。(”感じ”だから証拠能力を主張するわけではない。何度も言うように,正当な吟味を行うべきだということに過ぎない)。まあ,それらのことを含みにして返答に書いた。 ところが,またしても返答を書いているうちに別のコメが入っていたのだ。投稿3分前で気が付かなかった。投稿主は例の下っ端。 e10go 2011/09/09 22:23 >papillon9999 2011/09/09 20:43 >でも一応のお答えを戴いたと解して,これで私は退散いたしましょう。 そうやって議論から逃げるんですね。 >ゴメリ州立病院には事故の前白血病の子供はほとんどいませんでした。しかし、事故のあった1986年から目立ちはじめ、去年は17人と急激に増えました。 その文章の後に「広島では被曝後2年で白血病が増え始め、6年目でピークをむかえました。ゴメリ州立病院も広島と同じ傾向をたどっています。」と続いていますよ。 17人の急増は1986年でなく1990年のデーターじゃないですか。 1984年以前のデーターが示されていないのに、1986年以降との違いが分からないでしょ。 それよりも、ゴメリ州立病院のあるベラルーシの年間の小児白血病の数を基に考えるべきでしょう。 ベラルーシの人口は968万人(2008年当時)。1980年代の人口を900万人と仮定して小児15歳までの割合いを10%とすると小児対象者90万人。 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No102/imanaka060414.pdf 上のリンク8頁から小児白血病の数を計算すると、 「1980-1985年:10万人当たり4.0人」から年間36人の発生。 「1986-1992年:10万人当たり4.4人」から年間40人の発生。 これで1986年の6人が多いと言えるのか。 先に私の書いた「白血病の潜伏期間は2年。白血病細胞の増殖スピードは決まっており、発症するのに一定の期間が必要です。」は、疫学と細胞学の見地から導き出された結果です。 これをひっくり返す科学データーがあるなら出してください。 これでようやく明らかになったが,やはりこのe10goという下っ端さまは資料をよく見ていない(特に英語の資料は)。そして資料を読み解くのも苦手のようだ。まず, >そうやって議論から逃げるんですね だと?笑わせるんじゃねえ.片腹痛いとはこのことだな。お前が言うのは10年早い。やはり福島県の問題を日本全体で薄めて考えるようなことをしてたんだな。ばかめ。そもそも,e10goさまが読みとった論文データ(8頁のベラルーシ全体の図)は,こちらが示した論文http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/reports/kr139/pdf/malko-2.pdfのP155にあるFig.1の一番右下の図を写したものだ。今中氏はこの図を利用して,白血病に有意の差を見つけることはなかなか難しいが,ベラルーシ全体で考えてもそれが認められる,ということを報告するために使ったのだと思う。ゴメリ州立病院のことを言うからには,同じ図中の一番右上,ゴメリ州のグラフを見るべきなのだ。それを抜き出したのが以下の図。 であり,それを数値的に示したのが,以下用いるP156のTable 2なのである。当然,ゴメリ州では有意差があると主張されている。 従って, >1980年代の人口を900万人と仮定して小児15歳までの割合いを10%とすると小児対象者90万人・・・ >上のリンク8頁から小児白血病の数を計算すると、・・・ 実にばかなことを書いてることになる。こんなこと下手な推測に下手な推測を重ねなくてもちゃんと実数が出とる。先に書いたマリコの論文のP156,Table 2. Incidence in the acute childhood leukemia in regions of Belarus in 1980-1985,1986-1992 and 1993-2000.を見ればよいのだ。次のようにあるはずだ。たとえばBelarus全体の1980-1985では, Cases(患者数):538,Person·years(年間対象人数の累積):13,349,317,IR·10^5, a(Cases/Person·years×10万): 4.030 すると,おいおい,ベラルーシ全体のこの間の子供の総人数は年平均で13,349,317/6=2224856だから200万を超えてるぞ!この下っ端は対象者数を90万人,患者発生数は年間当たり36人と見積もっているが,実際には222万人と4×22=88人だった(正確には年平均で538/6=89.7)。お見事な見積もりであったわけだ。(そもそも15歳以下の人数を全体の10%とするのは低すぎるだろ。65才以上が約15%とすると,残りの0-15才は残りの0-65才85%の単純に4分の1,25%弱,20%強だろう。総人口を1千万としてその22%,まさしくピッタリだ!予測とはこういう風にやるもんだよ,e10goさま(^o^)/) e10goさまはパピヨンを下品にしてくれるが,まあ,元に戻して話を続ける。この話の前にある, > 17人の急増は1986年でなく1990年のデーターじゃないですか。 このあたりのコメントの意味がこれまたわからないのである。一体何を言ってるのであろうか?実はこの件は最後の最後に再びe10goさまがパピヨンに突き付けて来る。その時パピヨンはどのように答えたか,これまたお楽しみに。 そして,その前, 『「広島では被曝後2年で白血病が増え始め、6年目でピークをむかえました。ゴメリ州立病院も広島と同じ傾向をたどっています。」と続いていますよ。』 について。これはその通りに受け取って良い。傾向はそうであろう。しかし,同じ資料で『ゴメリ州立病院ではそれまではほとんど患者がいなかったが,86年から増え始めた』という趣旨の言葉もある。だから全体の傾向は似ていても,『個別に見てもゼロだった』ということには必ずしもならないのである。その傍証もお目に架けよう。こちらが挙げたマリコの論文のp160には以下の文がある。他の研究論文とを比較考証した件りだ。 This value agrees very well with estimation of Auvinen et al [8] that found relative risk for Finnish children for the period 1989-1992 equal to 7% per mSv (95%CI from –27% to 41%). 要するに,マリコの得たデータ,86-92年の相対過剰リスク7.8%という値は,Auvinen et alが得た,フィンランドにおける89-92年の値7%に非常によく一致している,ということである。言い換えると,86年~88年のデータを加えてもリスク過剰傾向は変わらなかったということである。もちろん,これがそのまま86年に事故起因の患者が発生したという直接の証明になるわけではない。しかし,精査するべきことであろう,ということをこちらは主張しているのである。(実はゴメリ州のような高濃度汚染地域からの避難,あるいはベラルーシから他国への移民が早期に開始されたため,これらの地域のリスクは見かけ上,小さくなっている可能性があることを他の箇所で指摘している。) さて,議論が10年早い人のためにとんだわき道に逸れたが,先のまともな甚さんへの回答は以下の通り。 papillon9999 2011/09/09 22:26 甚さま もう終わろうかと思いましたが,大変貴重なご意見とお見受けし,書きたくなりました。仰ることはよくわかります。データの整理が「学術的ではない」という感じでしょうか?でも >当時のゴメリ州の人口 と仰いますが,それならば90年や91年にしたって少なすぎではないですかね?ということは一つの病院だから,だと解釈したんですが。おかしいでしょうかね? ただ,この資料は20年後(今),こんなとこで「白血病の早期発病例があったか否か」という議論がなされるなど想定してないですから,データを”早める”動機はそもそもないわけです。しかし,白血病が増えたことは訴えたいでしょう。 上にも書いたように,6名の中には事故とは無関係だった患者もいると思います。ですが,なにしろ甲状腺がんの患者たちがたくさん出てるので,(核種は違えど)放射線の影響は大きいはずだという事情もありますね。進行の早いアグレシブ白血病と言うのも俄か勉強で仕込みましたが,関係ないんでしょうか? 基本的に,これに対する回答以外には,(退散すると言った手前)基本的に無視することとした(とうとう来なかったが)。すると,それをいいことに,同じような反論が続くのである。そして,ついに再々登場することになる。途中のコメこき下ろしながら最終退場まで,次の記事に廻す。
by papillon9999
| 2011-09-23 07:26
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Comments(3)
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ken&marry
at 2011-09-24 22:45
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マリコの論文では年代区分が1986年から取られていますね。
発症の可能性がなければ、1988年で区分すればいいのにと 思いましたが、マリコはあると思ったのでしょうか。
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papillon9999 at 2011-09-25 09:10
ken&marryさま 貴重なコメントありがとうございます。面白い処に気がつかれましたネ。仰るように,発症の可能性がゼロなら,86年などは”通常”の年に入れるべきですね。
マリコさんは発症の可能性がゼロとして扱うより,虚心にデータだけ見ようとしたのですかね?または疫学の通常のやり方なんでしょうか?
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papillon9999 at 2014-02-27 21:33
31.41.218.159 wholesale bags at 2014-02-27 12:19 原発作業員の白血病死(5)
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