沖縄県民の自己責任

　予想通りの事態が進行している。どうやら，沖縄県知事選は Na 候補が逃げ切りの公算が強いようだ。Na 候補の作戦が見事に奏功した形だ。琉球新報のネット記事は以下のごとく伝えている。

仲井真氏先行伊波氏が猛追　琉球新報・ＯＴＶ電話世論調査



　Na 候補の作戦とは，無論，普天間基地県外移設派に一時的に転じることだ。沖縄県民はもしNa 候補が当選した後，仮に県内移設，辺野古移設容認派に転じたとしても，それは自己責任である。第三者で遠く首都圏に住むパピヨンごときでも容易に推測できることだからである。
　Na 候補の一時的ポジション変更は二つの意味があるだろう。一つは無論，今は県外移設派が選挙に有利だからであり，もう一つは県外移設を翻し県内移設を呑む際の条件カードを高くするためである。
　経済と基地のいずれを選ぶか，二者択一とすれば，きわめて難しい選択だとは思う。パピヨンは二者択一ではないと思うが，辺野古移設は確かに原発立地と似て，迷惑料という意味の税金獲得には有利となるだろう。
　だが今後，沖縄の米軍基地本土並み負担を訴えても，迷惑料をせしめる方を選択したのだから基地を引き受けるのに文句は言うな，とヤマトンチューは見放すだろう。

　Na 候補が有利な情勢となった原因の最大のものは民主党そのものにあることは疑いようがない。最終的にあろうことか辺野古移設を合意してしまった。従って，I 候補を表立って支援できない。それどころか，Na 候補に勝ってもらった方が都合がよい。しかし，このような理由は問題にならない。いずれにしても，沖縄県民の自己責任で知事を選ぶことになる。自己責任とはいやなイメージが付きまとう言葉となったが，この場合は実に適切だ。