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JALの「沈まぬ太陽」的体質
2006年 02月 28日
ここ数日,ブログの記事は送金メール一色に塗りつぶされていたが,私はさほど関心がなかった.話としては当然ありうるので,「武部もやっとこれでおしまいか!」,と喜んだのだが,ぬか喜びだったのは大いに残念だったが.より悪質な竹中を延命させるために武部を切るか!なんてね.そう,竹中を何とかしようよ・・・
それにしても永田議員のお粗末さと前原代表の面の皮の厚さには開いた口がふさがらない.「世に倦む日日」が推測したように,永田議員が嘘のメールを作って仕掛けた大芝居というのなら,もう何も言いたくはない.利敵行為で万死に値する.まさかとは思うけど. さて,JALの役員が社長らに退陣を迫った事件は,その後進展を見せていないようだが,どうなるであろうか.しばらく宗教の話をしていたので,今日はJALについて書きたい.とはいうものの,何も内部事情を詳しく知っているわけではないので,単なる随想めくのが心苦しいのだが. 私がJALの内紛にどうして興味を持つのかについては理由がある.今,山崎豊子作,「沈まぬ太陽」全五巻を読んでいる最中なのだ.ご存知の向きも多かろうが,これはJAL内部のひどい管理運営を告発する物語だ.このひどい経営体制は,例の日航機御巣鷹山事故をとうとう引き起こしてしまう.結末ではどの辺まで書いてあるのかまだ読んでないが,最後は経営体制が刷新されて物語は終わるのだろうか.昨今の度重なる事故や今回の内紛を見ると,あの重大事故を起こした後もひどい体質は温存されたものとみえる. ところで,どうしてこの本を読もうという気になったか,ちょっとしたエピソードがあるので,まあ聴いていただこう.実は自宅の近くに小さなお好み焼きやサンがある.夕食を作ってくれない時や遅くなった時などに行って,焼酎の晩酌と共に宵のひと時を静かに過ごす.月に1~2回くらいだろうか. このお好み焼きやサンは女将さんが一人でやっている.それで時々話に付き合ってくれるのだが,昨年のいつだったか,一度本の話になったことがある.私は松本清張の文庫本を本棚の2m分ぐらい持っている,と言ったのに対し,女将さんはこの「沈まぬ太陽」を読んで,とても面白かった,という話をしてくれた.ちょうど昨年は御巣鷹墜落から20周年忌だったのでそのせいもあったろう. 私は山崎豊子の作品はまだ一つも読んだことがなかった.でもその中身の充実していることは知っていたので,これはちょうどいい機会だと直感し,読ませてもらうことにした.そしてその次行った時に,女将さんは全五巻を袋に入れて用意してくれていたのだった. 内容は一人の有能な社員(恩地という名前)の話だ.彼が組合の委員長を2期やって,ひどく劣悪な労働条件の改善のために頑張る.しかし,それがせいで海外の僻地へ左遷に継ぐ左遷,徹底的な仕返しに遭うのだ.彼も負けずに頑張っているが,まだ2巻までしか進んでいないのでこの先どうなるか,先行きが楽しみで,とにかく大変面白く読んでいる. 非常に驚くのは,あのJALにして一般労働者の労働条件がきわめて劣悪だったことだ.まだ国策会社として国際線を独占していた時代にだ.それに対する経営陣の官僚,事勿れ主義.そして第2組合の結成による組合分断.会社の締め付けと労働者の苦闘が続く. 恩地の先行きもさることながら(女将さんの話ではどうも御巣鷹事故の後処理を任されるらしいが),非常に知りたいのは,果して実際のJALの労働者たち(の労働条件)はこの事故のあとどうなったのだろうか,ということだ.というのも,1月何日かの毎日新聞の2面に,今度の辞任要求事件に関して次のような趣旨の小さい囲み記事が出たからだ.(正確な文言は憶えていない.全然不正確なことをお断りしておく.趣旨,ニュアンスだ.) 「(わがままな)労働運動で以て,高コスト体質を作りあげたJAL労働者たち・・・・」これを見た時,本を読んでいなかったら「ふーん,そうかもしれんなぁ」と思ったことだろうが,そうはいかない.ほんとにそうなんだろうか.ちゃんと調べたのか.最近の事故多発の原因は超過酷労働を押し付けられているからではないのか(当然そうなのだが). ホリエモンの会社を見てもわかるように,新自由主義下では,会社がいくら儲けても社員はちっとも幸せになることができない.会社のための使い捨て駒なのだ.会社と株主が儲かればよいのだ.社員はリストラにおびえながら惨めに働く,これが新自由主義経済の本質なのだ.JALもJR西日本も例外ではない.この体質に侵されている.経営層と株主のため,コスト削減と称し,斬り捨てていく.それがこともあろうに大事な現場を削るのだ.大事な整備士も例外ではない.整備のための時間も削る.その一方で,管理部門は減ることはほとんどないと思う.こういう体質が御巣鷹事故を引き起こし,尼崎事故を引き起こすのはわかっているのに!. この記事の記者はちゃんと調べたのか.新聞記者の浅はかさ,自分の頭で考えない体質,傲慢さ,ステレオタイプをさらけ出している.怒りがこみ上げた.(ただし,私自身も現状を調べてはいないので申し訳ないが・・・) これを書いていて,正しい?労働運動の大切さを改めて感じる.「正しい労働運動」という言葉があり得るかどうか知らない.労働運動は経験がないのだ.左翼的運動論も知らない.しかし,労働貴族が必ず現れるのは知っている.会社側と裏で結託するウジムシ.しかし,それでも言いたい.いい人を得て正しい労働運動に回帰しよう.
by papillon9999
| 2006-02-28 20:45
| 済み
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