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アルバイシンの丘
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随想や意見,俳句(もどき)

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反麻生と小泉望郷
 現総理の麻生さん,満を持して登場してきた感があったが,どうも当事者能力が全くないことがばればれとなってしまい,早くも史上最低などという評価が現れだした.議員諸侯が勝ち馬に乗って雪崩のごとく麻生さんを担ぎ上げたあの現象は一体なんだったのだろう?



 その時の出演議員の面々は,どういう顔ができるんだろうね.そしてさらに大きな責任は福田降ろしに奔走したといわれる公明党!なんという恥知らずな政党なんだろう!
 「史上最低」という評価はいつの時代にも聞かれる決まり文句であるが,あながち大げさでもないようだ.あのA総理や数代前のM総理といい勝負ではないか.それでも麻生さんはこの二人とはちょっと趣が違っている.
 A元総理は悲壮感あふれる国士を気取って一番危なかった.M元総理は能力的には麻生さんとほとんど同じだろうが,陰の謀略型,陰謀好きな黒幕,という感じである.
 麻生さんはこれらと少し違う.あれは坊ちゃん型というべきだ.下々の権謀術策に疎い,お神輿に乗ってなんぼ,というタイプだろう.とうとうお神輿に乗れたのは満願かなったことであったが,いかんせん,そのあとの能力まで考えてなかった.このまま立ち往生して,破れかぶれ解散となる公算が大,とパピヨンは見ている.

 そもそも麻生政権は小泉構造改革で痛めつけられた旧来の土建族,厚労族議員等々(いわゆる純正保守ですな)が必死の巻き返しを図った結果であって,ようやくあのはた迷惑な小泉構造改革の亡霊を払拭でき,総選挙にもぜひ勝って,再び我が世の春を謳歌するつもりで担ぎ上げたものだったのである.
 しかし,当人らとしたら何と言う期待はずれ!とうとう,当事者能力がないとして麻生さんを見限る動きが激しさを増してきた.何しろ支持率が株価のごとく急落したので,麻生擁護派などと見られたら自分さえ危ない,君子危うきに近寄らずである.
 そして,ある一群はここを先途とばかり,反麻生の旗幟を鮮明にして,ある復権を企んでいるのである.そのグループとは構造改革派!中川秀直,小池百合子,渡辺喜美?らである.

 今さら小泉構造改革でもあるまい,とタカをくくると大変危険である.反麻生が説得力を持てば持つほど,あの歴史に残る悪夢,小泉構造改革がとても良き物として人々の間に生き返る怖れがあることを言っておく.人のイメージ,記憶は速やかに変わる.麻生さんのあまりのひどさに耐えかねて,小泉望郷の念が湧いてくるかもしれない.
 反麻生を小泉望郷につなげてはならない!そのためには反麻生の連中の一言一言を,きっちりと粉砕しなければならない.別に麻生擁護のためではない.小泉構造改革のまやかし,非人間性を突きつけなければならない.彼らによる反麻生の言葉に快哉を叫んではならないのだ.
 それからもう一つの大きな危惧は,この連中と民主党の親「新自由主義」グループが一緒になることだ.いや,民主党内のそういう勢力は早く放り出した方がいいのだが,問題は人々に与えるイメージである.麻生さんがダメであればあるほど,いかにも反麻生のために清新な改革を行うグループのように見えるだろう.猪瀬直樹のようなチンピラがまた大きな顔でのさばってくる.これこそ最も危険な焼け太りである.新自由主義勢力の焼け太り,これが今のパピヨンが最も危惧する点である.

 これから進むべき道はどの方向か.旧来の純正保守の方向もだめ,小泉構造改革への方向もだめ,第三の方向に進まなければならない.その方向とは,単なる「小さな政府」,「大きな政府」で表わされる方向ではない.必要な所にきちんとお金を使い,不要な所には一銭たりとも使わない,それは単純な「大きい」,「小さい」の問題ではないのだ.

 そのためにまず第一にやるべきは,霞ヶ関の税金収奪システムの破壊である.財政収支云々の前に,まず破壊である.そうでなくてはどんな変革もザルで水を掬う,砂漠に水を撒く,そういう類のことと全く同じことになってしまう.
 世に「霞ヶ関の埋蔵金」という言葉がよく聞かれるようになったが,これは大いなる言葉遣いの間違いである.埋蔵金というと,貯め込まれた,動きのない,静的な,つまり活動していない,すでに終わったこと,そういう感じを与える.しかし,霞ヶ関の税金収奪は静的なものではない.システムとして日夜,動いているのである.霞ヶ関の税金収奪システムは今なお生きて国民を蝕んで増殖していることを忘れてはならない.
by papillon9999 | 2008-12-09 00:55 | Comments(0)