随想や意見,俳句(もどき)
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続・「赤木さん現象」を考える
2007年 12月 02日
「赤木さん現象」の例をもう少し続ける.旧石器捏造で一時期学会で君臨した例も思い出そう.あのケースは故意に『大発見』を発信したので,社会(この場合は旧石器学会)も見抜くのは容易ではなかったと同情するが,それでも竹岡さんという人は初めから捏造を疑っていたそうだ(布引さんに拠る).嘘発信者は学会の副会長にまで確か昇ったはずである.
大した芸もないのに芸能界のボスのような顔をしている例も多い.芸の下手な方が売れてうまい方が売れない,というのはざらであろう.しかし,いずれも努力の結果であればそれは運・不運の問題である.それは致し方のないことで,そういうことを問題にしているのではない.まあ,芸能界は運・不運とニーズのタイミングの要素が強い世界だろうからあまり良い例ではないかもしれないが,敢えて言うならオタクや女形になるのが手っ取り早いかな. 最後の例としてグルメの例を考えてみよう.ミシュランの三ツ星評価.おそらくこの記事を読んでいただく人はすべてが,なんと哀れな人たちが多いことか,と呆れたに違いない.その評価が付いたとたん,予約が何ヶ月も先まで埋まってしまった,という現象.これほど他人の評価を信用する人が多いとは!なんということだろう.(ミシュランの評価を検証するためというのも,検証するに値する,とみなしたことになるよ.) このグルメの例は,他人の評価を頼りにしてして動く人が多い,という例であるが,この心性がポピュリズムの原点と言えると思う.私などは,『蕪の浅漬けがいかにおいしいか』ということを知っているので,高級グルメ料理など何の興味もない(別に力説しなくてもいい!).三ツ星レストランに行きたがる女性より,蕪の浅漬けをおいしく作ってくれる女性が百倍も良い.いや,私の作った浅漬けをおいしいといってくれる女性がサイコーだ!(と,これはぜひ書きたかった!). もう例示はこれぐらいにしておくが,前回から見てきたようなことは主観的な評価でことが決まる世界に多いだろう.つまり,確固とした審美眼のない社会では他人の評価に頼らざるを得ないというわけだ.すると一種の雪崩現象が起きやすくなるのである.『乗り遅れたくない』という気持ちもそれに拍車をかける.一方,点数で表されるものはこういうことが入り込む余地はほとんどなくなるだろう.ゴルフなど私は興味ないが,藍だ,桜だ,と騒いでいるのは苦々しくても,現実に全米ツアーで優勝する実力があれば,誰からも何も文句を言われる筋合いはない.亀田一家の失敗は,客観的に決まる評価の世界のことを,『ショートカット』しようとしたことにある,といえる. しかし,たかがゴルフや野球で猫も杓子もキャーキャー騒ぐようになると,これはいやになる.罪のない分なら放っておくに限るが,もしこの人気を利用してカリスマ化して悪用しようとすればこれは問題.でも今はないからいいか.細かくしつこすぎるからもうやめておく. ただ,誤解してはいけないのは,本物でない人・モノ等が次々に現れようとすること自体を,塞ごうとしては絶対に駄目,ということである.そういう試み,現象は,多様性の原理,新たな状況創出の大事な原動力なのである.大事なことは,社会がきちんと評価する能力を持っていること.こうしたものへきちんとした対処することで,社会も鍛えられ,『免疫力』が増して行くはずなのである.(こういう文脈でかつさんの意見が活きると思う). 予期に反して短く終わることになるが,もうこのくらいでやめておく. 最近,重要な本を読んでいる.911事件は米国政府のやらせ,あるいは主犯,などといった陰謀論が多数存在するが,その陰謀論を粉砕する本である.わが国にも善意のある人でこの陰謀論を素朴に信じている人がいるが,ぜひこの本を読んで頂きたい.『911陰謀論』は悪意ある嘘の発信である.旧石器捏造並みの嘘の実例である.こういう問題のある嘘をきちんと評価・排除できる社会にしましょう. その本とは 『陰謀論の罠』,奥菜秀次著,光文社 である.本物の論理展開がそこにある.まだ途中で申し訳ないが,読了したら紹介の記事をアップする予定.
by papillon9999
| 2007-12-02 20:54
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Comments(11)
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布引洋
at 2007-12-03 11:47
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旧石器捏造事件ほど、権威有るアカデミーな存在(日本考古学協会)が、どれ程『思い込み』や『権威主義』に毒されているか、いかに科学的検証を疎かにしているか、を示した例は無い。
30年間にわたって捏造を実行した藤村新一は東北旧石器文化研究所という民間研究団体の副所長になっていたが発覚後辞職、組織は解散。 で一民間人(藤村一人)の責任とされて決着。 しかし本当だろうか。? 発覚するまで考古学会の重鎮や文部省、文化庁、国立博物館、県教育長、各大学の考古学教授達が一人のペテン師を『神の手』賞賛していた紛れも無い事実がある。 彼らの内で一人でも責任を感じて辞職した役員はいただろうか。? 考古学者の仲で唯一人偽装を主張していた竹岡俊樹は二流の女子短大非常勤講師と言う、いわば大学の序列で言え典型的な『ワーキングプア』のままで、誰も彼を考古学会の幹部や役員にしようとする話は全く起きない。 本当なら実力の全く無い、アホ馬鹿役員は総辞職して竹岡氏を会長にするべきでしょう。
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布引洋
at 2007-12-03 11:48
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考古学には全く知識は無いが、私でも10万年前の化石発見辺りから偽装を疑っていた。20万年で偽装を確信したんですよ。
プロの考古学者が騙されるなど、あってよいはずが無い。信じたいと言うような宗教的?な観念があったのではないか? 不思議な事件で有るが、実は考古学会だけに止まらない病理が其れ以外(其の他の学会、社会全般)にも隠されているのではないか。?
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papillon9999 at 2007-12-03 12:31
なるほど,小さな学会や研究所は研究者個人の主観的運営で進んでいきますから,その学会に有利であればウソでも何でも宣伝に利用しようとします.注目を浴びれば資金も多く集まる,という寸法です.藤村の周囲もそういうメカニズムで動いていたのでしょうね.きっと.
竹岡さんはそういう中で孤塁を守っていた人なんですね. 宣伝すれば何でもあり,というのは地震予知学会にも感じています.予算をバランスを無視して集めた上で,配分は極めて恣意的に都合のいい人にだけ配分している,という「うわさ」が聞こえています.ごく最近は知りませんが,似たようなケースはまたたくさんあるでしょうね.
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布引洋
at 2007-12-03 13:51
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>そういうメカニズムで動いていた
其れは事実でしょうが、それにしても30年は長すぎませんか。? 藤村の犯行手口は稚拙で、埋めた石器は旧石器ではなく縄文式石器。 竹岡俊樹に言わせると江戸時代の地層から電卓が見つかったようなトンデモで、考古学の論争以前の常識らしい。(常識が判らなかったトホホ考古学者とは、いったい何者?) それ以上のもの、思惑や面子など以上のイデオロギー的な思い込みや権力闘争が有ったのではないでしょうか。そうでないと30年の説明が付かない。 捏造騒動のオマケとして、産経が出版した『日本の歴史』の序で、西尾幹二がペテンの『神の手』を天まで持ち上げ、出版中止になってしまった。(愉快) 西尾幹事ら『新しい歴史教科書を作る会』の面々は、藤村新一によって50~60万年前にまで遡ってしまった日本の旧石器時代から独特の自説を展開する。 曰く、日本の原人は従来の定説(アフリカ単一起源説)によって説明できないので、日本独自に起源がある原人である。(アメリカのキリスト教原理主義の創造科学とそっくり)
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papillon9999 at 2007-12-03 14:13
そうそう,悪意で動いている例は五万と出てきますね.そういうのをきちんと見破って,受け入れない,一笑に付す社会ならば「雑菌」も多様性の原理で存在してもいいのですが,まともに教科書として採用する,などという動きになると,これはもう冷笑して済ませるわけには行きません.
まさにぴったりの例を挙げていただいてありがとうございました.
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papillon9999 at 2007-12-03 16:09
補充しますと,こういう嘘八百を利用して大衆の俗情を刺激し,ファシズムの入口として利用する,ということが戦前にもあったわけです.ですから大事なことは初期消火であり,初期消火のためにはまともに取り合わないか,早い段階で完膚なきまでに論理で叩きのめすことです.
ただし,決して撲滅運動となっていはいけないと思います.これは諸刃の剣となって,今度は我々を襲ってきます.
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布引洋
at 2007-12-03 16:37
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少し自慢話。考古学の知識が全く無くても、いち早く捏造を見破った判断の理由。
藤村新一の発掘現場は見晴らしの良い尾根の上で焚き火の跡が全く見つからない。 定住跡でも無い場所から石器が出る不思議を誰もマトモに説明できない。(お馬鹿学者は狩猟の解体場所や祈祷場所と説明) 外国の例では、焚き火跡や洞窟の居住跡は必須アイテムでこれ等を欠いた遺跡はそもそも、如何して遺跡と特定できるのか説明不能。? 私にとって、こんなものを遺跡と言って騙していた藤村新一よりも、騙されていた学者先生たちのほうが、よっぽど興味の対象ですね。 彼ら偉い学者先生たちは、最初に3万年前の石器を発見した藤村新一を、もちろん信じた。(疑う理由が無い) 次の5万年前ももちろん信じた。10万年前も20万年前も50万年60万年もと、それ以来信じ続けることになって行く訳です。 此の辺の事情はカルト宗教のマインドコントロールの一貫性の法則と極めて似ている。(一度信じたことは最後まで信じる) 人は一度始めたことを、段々やばくなってきても、なかなか止めれない者のようです。
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papillon9999 at 2007-12-03 17:28
『騙されていた学者先生たちのほうが、よっぽど興味の対象』
なるほどね.一応,科学者でしょうに.尤も,何十万年前,なんていってもホントにそうかいな??と私は無知ゆえに信じないんですけどね えへへ
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布引洋
at 2007-12-09 16:50
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「陰謀論の罠」は読み終わりましたか。
この本を読む気はしませんが、著者の奥菜秀次には少し関心がある。実に勇気ある人物です。(実在していればですが) この人物、落合信彦のストーカー的な本を継続的に出していますが,それ以外では初めての著作。 落合信彦は自称元グリーンベレエで格闘技の専門家で石油開発企業の社長で各国の諜報機関幹部と親交がある国際ジャーナリストとの触れ込み。(いくら何でも、あまりといえばあまりな設定) 国際ナントカといえば、かの枡添えが以前国際評論家を自称していましたね。 この政界ネズミ男は多数決が民主主義の原則だと発言していた。多数決では解決できないのが、国際紛争だという単純な事実を知らなかったらしい。(民主主義の原則が多数決などの知識は中学生レベル) 誰もそのまま信じているとは思えない経歴の落合信彦を、経歴詐称と告発する本を多数書くが、果たして読者は誰。 落合信彦信者(多分ネットウヨの同類)は読まないだろうし、私のように落合を胡散臭いと思っている者も読まないだろうし。不思議。
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布引洋
at 2007-12-09 16:50
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落合信彦は荒唐無稽のスパイ冒険小説を書いていたが、99年にFBI幹部に直に聞いたとの触れ込みのケネディ暗殺を扱った本「2039年の真実」書く。(内容はこれまで沢山書かれている告発本の良いとこ取り、寄せ集めらしい)
奥菜秀次が落合告発本を書き始めるのはこの後です。 日本では陰謀論の陰謀とは、特定の陰謀を指しませんが、欧米ではそうではない。 「陰謀論の罠」の最後の書き込みのもあるようにホロコースト否定論を指しています。
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papillon9999 at 2007-12-09 17:24
布引さん この奥菜秀次という人は大変知的能力の高い人ですよ.枡添なんかメじゃありません.ペンネームかもしれないのですが,枡添であるはずがありません.もちろん,落合信彦でもありません.落合のこともどこかに批判していたのを憶えていますが,今本のどこに書いてあったか見つけ出せません.
この本には他の陰謀論もホロコースト否定論の陰謀も書いてあり,9.11陰謀論との構造が似ていることを指摘しています.一度読まれたらいかがですか.内田さんや赤木君読むのは苦痛でしょうが,これは全然苦痛にはならないと思いますよ. |