随想や意見,俳句(もどき)
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『美しい国』?へっ
2006年 09月 03日
テレビから安倍晋三の政権キーワード『美しい国.日本』というのが流れてきて,それをたまたま妻が耳にした.妻は『○○○の証人』なので,普段,世俗の政治には無関心を装っている.しかし,つい掟を破って世俗事に”介入”することがままある.昨年の郵政選挙の時など,馬鹿なホリエモン狂騒曲をののしるような”本音”が出ていた,証人になる前は共産党シンパだったが,やはりその血の騒ぎを抑えきれないのだろう.
今回もまた,”美しい国”と聴いた瞬間,「あ,これは危険」と妻は言った.この意味は私のブログを訪ねてくださる感性の方々なら一瞬のうちにおわかりのことと思う.しかし,ネットウヨという物があるとすれば,それらに毒された純真な青年達にはさっぱり理解できないことだろう,『なんで美しいのが危険なのだ!』 その借り物でしか詰まってない頭では想像できないだろう.ほんとうはこういうことをこまめに説明をしていく必要がこれまであったのだ.ともすれば,こういう”わかりきった”と思われることについて,なぜそうなのか,ということをくどくど説明することは程度の低いこと,センスのないかっこ悪いこと,として避けてきた傾向がある,若者たちにしてみれば,小さな疑問がいくつも積み重なり,自分の頭では手に負えなくなっていったのだろう.そういう状況を,俗情をもって断裁してくれる小林某などの似非論理が見事に解決してくれるわけだ.これが若者に対するネットウヨからの洗脳を許してしまった,根本原因だろう. 我々はこういう地道な作業をさぼっていたことを強烈に反省しなければならない.逆の方から見ると,実は我々の側も紋切り型の教条に毒されていたといえる.やはりどんなに当たり前ということでももう一度根底から自分の頭で考え直す,そういう姿勢をこれから確立していこう.反撃はこういう所からも始められる. 以上の意味で,『美しいことがなんで危険なのか』を論じたい.安倍晋三のいう『美しい』ものとはとは何か,これが問題である.美しい山河,風景,自然などであったら問題はない.しかし,問い詰めると,さらに『美しい心』を持った国民,『美しい理念』を持った国,『美しい』・・・・,と続くはずである. 『美しい心』でも何が悪いかって? 実はその時の『美しい』とは何か,が問題なのである.彼の言いたい『美しい』とは『自己を国のために犠牲にできること』,『ごたごたした思想を持たぬ,ただひたすら国のことのみを一途に思うこと』,『国民が一致して,ある神を崇敬すること』,などを美しいといっているのだ.途中,色んなレベルの表現がありうるが,結局はこういうことにつながっていく.『純粋』,『すっきり』,『無私』そうしたキーワードが当て嵌まると思う. かれのいう『美しさ』とは,谷村新司の名曲,『群青』の世界なのだ.血に染まってのた打ち回って死んでいって,蛆虫がたかって汚らしく朽ちていく,そういう現実を超越した世界.そういうのは完璧に想像から脱落させ,『血の赤』と『海の藍』,さらには『雪の純白』という,色彩だけの美しい世界のみに浸れる,なんとも幸せな世界なのだ.(念のため追記:9月6日:こういう現実を無視した美しい世界のみを思い描いて戦争を語ることが危険だと言いたいのだ.現実から目を逸らせる役目を果たす.蛆虫に食い荒らされた「英霊」なのだ!若者達よ.あなた方も「英霊」になるためには「蛆虫に食われて朽ちていかなければならない」ことを銘記せよ.) 私は群青は一度も歌ったことがない.初めて聴いた時から,『なんて無責任な歌だ!』と切り捨てた.ネットウヨたちに言いたい.『美しい』という言葉があれば美しいのではない.原色のみで作られた世界が美しいのではない.自然の緑でも,黄色や黒やいろんな色が混じっているではないか.そういう色んなものが混じり合わさって,全体として見事な調和を醸し出す,そういうのに『美しい』を感じ取って欲しいのだ. 郵政選挙の後日譚.本人もよほど悔しかったに違いない.妻が私へ言った.「ほうら,この世はサタンが支配してるのだから,あんた達が勝てるはずがないのよ.これでわかったでしょ?まだわからないの!」
by papillon9999
| 2006-09-03 18:32
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Comments(5)
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布引洋
at 2006-09-04 09:55
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安部晋三の言う『美しさ』とは『強さ』のことのようです。
強さに対する憧れが其の根底に存在すると考えられるのですが、彼自身は石原慎太郎や小泉純一郎のように強い指導者風には見えません。 あの早口の不明瞭な発言は、いかにも自信無げに聞こえます。 自信の無い大人か中学生などの発言に似ています。 たぶん『力』に対する信仰にも似た憧れと同時に、『力』有る者への極度の劣等感が存在するのではないでしょうか。?
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papillon9999 at 2006-09-04 12:35
布引さん そう,私の方に少し飛躍がありました.私の言う美しさは布引さんのおっしゃる『強さへの憧れ』に通じるのです.『強さ』はもちろん軍事力ですが,それを支える『精神』の美しさ,そういう精神があって初めて『強さ』を得られ,誇示できる,という筋道です.
『自信の無い大人か中学生などの発言に似ています。』というのは,ホントの力のない人が何かをバックにつけて威張る,そのような感じですね.
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papillon9999 at 2006-09-04 21:37
そういえば安倍さんはこの題名で本を書いておられたんですね.その中にはこのようなことが書いてなかったでしょうか.つまり精神的なことが.
進んで戦いに逝ってくれる人がいなければ強い国にはなれませんからね.
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布引洋
at 2006-09-05 11:51
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最新兵器が有っても戦争は出来ません。殺し殺されるのが戦争です。
靖国や特攻がもてはやされる理由はたぶんそんなところでしょう。 現在の日本で、例えば中国韓国を罵っている右翼青年が本当の中国人韓国人を殺せるかと言うと、たぶん無理でしょう。 中韓が生意気だ言っているのと、殺す事の間には距離が有り過ぎます。 現在の自衛隊員も含めて、人を平気で殺せる者は殆んどいないでしょう。 戦争をする為には、そういう教育をしないと駄目でしょうね。今の日本は形は出来たが、精神的のものが不足していて戦争は無理です。 安部の言う強い国を作るたまには教育基本法が邪魔な筈です。
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papillon9999 at 2006-09-05 17:20
そうそう,またしても補っていただきました.そうです,なぜ安倍さんが教育基本法改正に執念を燃やすのか,という謎が,すっきりと解けるわけです.安部さんの言う『美しい心』は洗脳教育でしか実現できないのに,今の教育基本法は洗脳教育にまったく合わないからです.
まさに目の上のたんこぶ,高速道路上の車両検査,のような役目を基本法は果たしています. |