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第46回衆院選の総括(2:オリーブの木を阻むもの)
2012年 12月 23日
ついーとより
60.小沢一郎の構想だというオリーブの木。実はどこでそういう構想や主張が為されたのか知らないのである。それにもかかわらず,つまり誰が構想したか,などに関わらず,これ以外に日本国民が真の国民主権を取り戻す戦略はない。ところが,その構想はほぼ不可能なことが,今回の選挙で大体わかった。国民主権派側は,あまりにも原理主義的だからである。(2012-12-19 23:00) 今回の総括は,まずこのような悲観的状況を確認することから始めなければならないのは,とても残念である。これはひょっとしたら,国民主権派の致命的な欠陥であるかもしれない。あるいは,『国民主権派』というカテゴリーがそもそも存在しないのかもしれない。 今回目の当たりにした,オリーブの木の阻むものには,三つのレベルと言うか種類があった。 ・一つ目は未来の党に集った支持者間の不協和音のレベル: 左からの『国民主権派』も右からの『国民主権派』も,あまりにも原理主義的であり,これでは『国民主権派』構成は無理である。 ・二つ目は政党間の独善性: 自分一人当選すればよいような個人商店的な政党が分立した。そこには分立して存在することの大義が見えない。 ・三つ目は市民運動の政治への関わり方が未熟なこと,あるいは独善性: 世の中を『運動』のみによって変えようとしている。そりゃあ無理というものだ。政治家は汚いという風評に影響されているのか。しかし,政治は自分の好き・嫌いに関係なく,否応なく我々を呑みこむ。その姿勢はあまりにもナイーブである。 オリーブの木は,旧『国民の生活が第一党』を中心として構成されなくともよい。目的は『国民主権派の多数派形成』であるからだ。ほかに中心があればそこでよいのは無論である。小沢一郎が,選挙直前になって嘉田由紀子とともに未来の党を結成したのも,その考えの文脈であったろう。この意味で,パピヨンは大いに期待したのであった。(『国民の生活が第一』への回帰(9:遂に結集!『日本未来の党』の旗の下) 2012年 11月 27日) ところが,せっかく産声を上げた未来の党の支持者の中には,そういう構想に理解が無い者もいたことは衝撃だった。現実には,未来の党は小沢一郎忌避集団と嘉田由紀子不信グループ(小沢一郎オンリー支持者)との混合物のままで,化学反応を起こすどころか,いがみ合いまで生じていた。 そして,今回は未来の党自身の戦略も,結果論ではあるが問題があった。これほどの泡沫であれば,見境なく候補を立てるべきではなく,たとえば他党候補推薦も含め,より戦略的な選挙戦術を執る必要があったのだ。だが,結党直後の選挙で,戦略もなにも整える暇はなかったはず。だから,最初だけはその言い訳は許されるだろう。しかし,同じ轍を来夏の参院選で踏むことは許されない。 『国民主権派』は幻の集団に終わるのだろうか?ひょっとしたらそうかもしれない。『国民主権派的政策』は必然的に社会民主主義的政策化してくると思う。その所為で,社民党から移った阿部知子の代表就任に,保守側の小沢支持者から激しい反発が寄せられている。それは社民政党化への危機感だろう。 このように,右からの危機感と左からの相変わらぬ忌避感情で,未来の党は股裂き状態になりそうである。『保守と革新』という色分けを捨てない限り,残念ながら,脱原発の敗北は近い。 他の項目は改めて別記事へ。よく見直さないまま,取り急ぎここまでアップ。 ついーとよりの残り 61.今回の社民党や新党日本,新党大地は自主独立路線を崩さなかったし,前回の選挙で天木直人氏の9条ネットもそうであった。こういうのはパピヨンにはどうしても理解できない。なんというか,一国一城の主になりたがると言うか,自分の主義主張(護憲など)の裁量権を維持したがると言うか,単に商売道具としているだけなのではないかと疑うレベルである。(2012-12-19 23:19) 62.しかも,もっとひどいのは,未来の党の中でさえ,小沢支持グループと嘉田支持グループがいて,互いに排除したがっていた。そういう衝撃の事実を目撃したので,未だ多くの共産党支持者たちが共産票を堅く投ずるのも,説明がつくような気がしてきた。共産党中央も,下手に他党と連携しようとすれば,原理主義的な支持者に堕落だとする大批判を受けそうで,躊躇するのではないだろうか。いや,どちらが先鋭的か知らぬが,共産党もひょっとしたらジレンマを抱えているかもしれない。(2012-12-19 23:21) 63.こういう次第で,オリーブの木の構想は,日本のリベラル勢力には無理なんではなかろうか,と今,物凄く悲観的になっている。そうそう,みどりの風というのもあったね。よく未来へ合流したけど,及び腰だったから何ら力になり得なかった。福田衣里子さんも,すでに選挙前から政界への意欲をなくしていたね。(『国民の生活が第一』への回帰(6:野合と分立) 2012年 11月 20日)(2012-12-19 23:28) 70.未来の党では総選挙後の新体制作りの案がいろいろ取り沙汰されている。例えば,嘉田代表の外に阿部知子氏も代表にし,2人代表制にするとか。しかし,これは中央指令方式であり,真っ向から疑義を呈したい(注:やり方にであって,安倍就任に対してではない)。未来の党は党員全員で,無論落選議員も入って,さらにできれば一般支援者も含めて総括すべきである。小沢一郎が一般市民になかなか理解してもらえないのは,そのやり方にあると思う。すなわち,普段は陰に隠れていて,なにをしているか全然見えないこと,それが浸透しない一番の理由だと思う。ゴミマスの印象操作に打ち勝つためには,国民から見える位置にいることが最低限必要である。さらには,普段から議員や企業ではなく,国民に対して,自らの言葉で語りかけて行くこと。それが無い限り,未来の党は小沢一郎と共に泡沫政党のままで終わるかもしれない。(2012-12-23 19:00) 第46回衆院選の総括(1:野田得票の不思議) 2012年 12月 17日 と関連
by papillon9999
| 2012-12-23 17:13
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Comments(2)
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papillon9999 at 2014-02-26 22:08
199.15.233.184 Anthonyelek at 2014-02-17 01:35 x東海の爆走娘
199.15.233.178 Darrellkaxy at 2014-02-26 20:12
0
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by
papillon9999 at 2014-03-24 07:54
ここも大事なところです。極端な原理主義から脱しましょう。 PatrickHed at 2014-03-23 23:45 199.15.233.176
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