随想や意見,俳句(もどき)
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尖閣と憲法とシンタロさん(1)
2012年 10月 31日
少し前のことになるが,以下のネット記事を取っておいた。いずれ我が記事の題材にするためである。
石原慎太郎都知事 独占インタビュー 尖閣侵犯再び!「日本は戦争の覚悟を示せ」 あまり大きな話題(批判)にはならなかったが,パピヨンはこれを見て,日本国憲法のことを久しぶりに考えたのである。 折しも,シンタロさんは都知事を投げ出して,国政へ復帰するという。 石原都知事が辞任表明、新党結成し国政に復帰へ 都知事の時は五輪誘致事業で堂々と都民の税金を浪費するだけで良かったが,国政となるとやはり憲法改定問題を第一に主張し始めるだろう。ここはしっかりと国民の憲法観を確立しておかねば,右往左往してまたシンタロさんにほくそ笑まれるだけになる。 さて,日本国憲法については,ブログを始める前と始めた後でだいぶ考え方が変わったことをまずは告白しておく。ブログを始めてしばらく経ったころまでは,不磨の大典となるべき,完璧,完全無欠な憲法であると思っていた。いや,正確に言えば象徴天皇制というあいまいさを除いてであるが。 しかし,ブログで社会へ発信するための公開の記事にする時に,恥ずかしくないようにいろいろ考察したわけであるが,その際,いくつかの重大な点が欠けていることに気がついたのである。たとえば天皇の国事行為に関することもその一つである。これについては記事にしているが(『公的行為』とは何か(3),(2),(1)),憲法草案時と公布時で,天皇利用に都合のよい解釈の余地を残すべく,戦前派の残滓たちが画策した形跡が見られたりしたことである。これで完全無欠な憲法というイメージがパピヨンの中でだいぶダウンしたことは否めない。まあ,要するに,平和憲法とはいえ,反動側の手も少しは入っていそうなことを認識したのであった。 その他にもまだある。記事にはしなかったが,三権分立の徹底が曖昧であることに気がついたりした。個人的には,三権分立のためには,裁判官はその退職後も行政と立法に携わることができないこと,また逆に,行政と立法に携わったことのある人は裁判官になれないこと,などの規定が,憲法レベルで必要と思うのである。今のように,最高裁長官に霞ヶ関出身者がなるようなことは,三権分立のためには言語道断,それを許す憲法は実に不十分ではないか,と思うのである【後日注】。 巷間,憲法論争において最大の9条問題は以上の他に存在する。確かに,我が憲法は外国との関わり方に関して,きわめて特殊な立場に立っている。前文で次のようにあるだけに過ぎない(厳密に吟味したわけではないことをお断り)。 ・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。・・・ すなわち,我が憲法は,外国,諸国民に対して,性善説を前提としているのである。言い換えると,外国に生じた独裁者に対しては有効な記述が見当たらない。しかしながら,改憲論者たちによる 『「外国が攻めてきたらどうする!」』 という詰問は常に説得力を持って国民の心を揺さぶる。それは諸外国は必ずしも未来永劫,性善国家ばかりではないだろう,ということを国民は本能的に知っているからである。といっても,北朝鮮とかリビアとか具体的な国を想定してのことばかりではない。もっと一般的な理由でそのような想定は説得力を持つ【注1】。 実は,ブログを開始した早々期に,次のような三部作の記事を書いて,このような問題に対する回答,ないしは考察を行った。 ・同胞と異邦人2006年 01月 11日 ・個人の武装と国の武装2006年 01月 16日 ・「国際的警察力」について2006年 04月 03日 簡単にまとめると以下のようになる。 ・日本国憲法は日本国が再び軍国主義国家とならないための憲法であること。そのため,国民ではなく,為政者側の行為の制限にほとんどの重点が置かれている。軍国主義の反省の上にできあがったのだから,これは当然と言える。 ・従って,外国からの侵略や外国同士の紛争に関しては,想定が十分でないこと【注2】。 ・では不十分な想定であった,「ならず者国家」に対してはどうすれば良いか,それには「国際的警察力」というようなものを作り上げ,それに対応しなければならない。 ・そもそも,国民の敵は相手国の国民ではない。真の敵は自国の戦争させたがり屋だ。 ということであった【注3】。ならば,国際的警察機構のようなものができたとして,現憲法ではそれに貢献できるか?といえば,かなり難しいと言わざるを得ない【注4】。 なあんか,初めに書きたかった所まで全然来ぬではないか(^o^)/ いったん切りますけんね。 ホントはシンタロさんを揶揄するのが目的の記事だったとですが(^o^)/続報を待ってね。 【注1】 絶対平和主義者であっても,今後外国にファシストが絶対に生じないとは言わないだろう。本当は9条こそが武器であって,それを以ってそのような「ならず者国家」を説得すれば信頼を得ることができるだろう,というシナリオが護憲論者たちの素朴な願いなのであるが。しかし,これは楽観に過ぎよう。後述するように,そのようなシナリオがあり得るかどうかには無関係なのである。現実にそのようなならず者国家が出現する以前に,その影に怯えることだけで将来の国民は改憲論を受け入れるだろう。 【注2】 9条には以下のように,「国際紛争」という文言が見える。これすらも,外国同士のことではなくて,日本対外国の紛争を想定したものだろうと思う。 第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 【注3】 小沢一郎もこのように考えた節がある。「国際貢献のためのPKO」を唱えたはずだ。しかし,「国際的警察力」のための「国際貢献」というのは,自衛隊そのものの派遣であっては決してならない。小沢一郎の構想でその点を修正されることを望む。だが,護憲論者たちが忌み嫌うような軍国主義的発想でないことは確かなのである。(悪利用される可能性は別にして)。 【注4】 国際的警察力への貢献は,自衛隊の派遣であってはならない。その本質は指揮権がどこにあるかである。自衛隊そのものが国際的に活動するのは,憲法の想定(規定)に反するのである。反しないためには,国際的警察軍の指揮下に入らなければならない。そのための人的・物的資源は国内で調達しなければならないが,それは自衛隊とは別組織である。自衛隊は,警察官補充分と国土救助隊に分割すればよい。夢物語であるが,我が国をならず者国家から守る唯一の道である。(アメリカに守ってもらうことと軍国主義的改憲は除いてだけど)。 【後日注】 11月11日追記:この三権分立の徹底ということに関しては,記事にはしていなかったが,コメントに残していた。自分ではすっかり忘れていた。 原発国有化!?2011年 07月 12日 http://papillon99.exblog.jp/16265527/ という記事の,コメント欄に以下があるのを発見した(^o^)/^^^^^^^^^^ Commented by papillon9999 at 2011-07-18 23:02 x 「違憲だけど有効」という摩訶不思議な日本の司法文化。 この改革が裁判員制度よりも先に必要でしょう。 三権分立の真の確立は(たとえ建前だろうと),行政官(いわゆる官僚)経験者や検察経験者は裁判官にはなれない,という縛りをかけるべきかな。実務に疎い裁判官,というのができそうだけど,そういう時に裁判員制度を取り入れたらいい。 今は外見的にも三権分立が保証されていないシステムになってます。
by papillon9999
| 2012-10-31 23:59
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Comments(3)
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眠れぬ人
at 2012-11-02 02:21
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エントリーの更新、待ちわびておりました。
石原新党は自民票分裂させるので歓迎すべきかもしれませんぜ。
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papillon9999 at 2012-11-02 09:06
しばらく離れると,集めた資料のつながりが分からず,思いだすのが億劫になるんですよね。だから新記事が続くときは続くんですよ。
>自民票の分裂 同意です。支持政党なし票が石原に行くと言っても,そういう票は元々新自民でしょうからね。
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papillon9999 at 2012-11-11 16:54
【後日注】を追記しました。書いたことは忘れるけど,結構一貫してるのね。
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