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震災瓦礫広域処理問題の本質(4)
震災瓦礫広域処理問題の本質(3)2012年 05月 10日の続編

 (5)放射能汚染がれき処理と法的根拠

 前報までに,広域処理の緊急性・必要性に対する疑問以外にも,環境省の恣意的な宣伝,印象操作が存在する疑いも出てきた。だけども放射能問題さえ無ければ広域処理をしたって,ちっとも問題では無い。



 (ただし,税金が無駄遣いされ環境省の利権に消えること,に対してはやはりチェックが必要なはず。でも,放射能が無ければノー天気に気にも留めないだろう。)

 では一体,放射能問題をどのように考えるべきか,という肝心のことに話を移す。問題はただ一点,放射能管理区域以外で放射性廃棄物を自由に処理していいのか,という法律問題である。とはいえ,根底には安全問題が本質的に横たわっていることはいうまでもない。

(5)-1 災害廃棄物と放射性廃棄物


 このがれき処理に関しては,法的根拠を次の特措法に拠っている。

 1. 特措法 東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法平成23年8月18日

 まずよく読んでもらいたい。何かお気づきの点は?実はこの中には放射能のホの字もでてこないのである。元々,放射性廃棄物の安全管理に関しては原子炉等規制法(のようなもの)で厳格に規制の網がかけられている。その規制の網がどのようにかぶせられているかについてはあとでまとめるが,放射性廃棄物を放射能管理区域外に廃棄する時にはそれらの規制に拠らなければならない。勝手に処理したらいけないことになっている。そしてその管理は(たぶん)経済産業省,原子力安全保安院,まれには原子力安全委員会などが行うのだと思う。
 ところが,今回は廃棄物は放射能汚染を前提とすべきものであるにもかかわらず(=原子炉等規制法の対象となると思われる問題にもかかわらず),環境省がこの放射能に汚染された廃棄物の処理を行おうとしているのである。これには法的根拠がしっかりと確立されていなければならないはずである。それなのに,特措法では放射能のことが全く触れられていないのは一つの驚きでなければならない。
 では環境省はこの法的問題をどのようにクリアしたつもりになっているか,どのような作戦で乗り切ろうとしているのか,それをまず見て行く。(断わっておくが,これはなにぶんインターネットで一人で調べた結果なので,見落としや考え違いがあるかもしれない。その場合,論旨が変わるようであれば無論撤回する。)

 少なくともパピヨンは驚いたが,今回のがれき処理では法律レベルのものは上掲の短い特措法だけ(あくまでも広域処理に関係すること)のようであった。他にはガイドラインとか告示の類いしか見つからなかった。(もう一つあった。特措法:5月18日追記。『事故由来放射性物質に汚染された廃棄物』となっている。)

 1' 特措法 放射能瓦礫特措法(法律第110号)
 2. マスタープラン 東日本大震災に係る災害廃棄物の処理指針(マスタープラン)平成23年5月16日
 3. ガイドライン 災害廃棄物の広域処理推進について(ガイドライン)平成23年8月11日
 3' 省令 放射性物質汚染対処特措法施行規則(5月17日追加)
 4. 告示  告示平成24年4月17日
 5. 告示の概要 告示の概要の概要
 6. 広域処理情報サイト よくあるご質問
 7. 特措法 放射性物質汚染対処特措法施行規則等の公布について(お知らせ)5月17日追記

 その他,環境省のこのページを見ればいいと思う。(5月17日追記)
 放射性物質汚染対処特措法
 「災害廃棄物」が「放射性物質に汚染」されたのでどのように対処するか,という意味だろう。

 実はこれらの中にも,『放射性廃棄物』という言葉は一切出て来ない(もしあるとしたら,原子炉敷地内の物を表現する時だろう)。出て来るのは,3のガイドラインの中に『放射性物質』という言葉が1か所である。そのかわり,『放射能濃度』という言葉は頻繁に出て来る。(「放射性物質に汚染」という表現が主要表現だと思う。5月17日追記)
 環境省のこのような用語の使い方は実に慎重であるといえる。これはある用心からなされているのだと思う。というのは,「放射能を含んだ瓦礫」が,「放射性廃棄物」であれば,それは環境省が扱えない,原子炉等規制法(など)に基づいて処理すべきものとなるからだ。そうなると現在の瓦礫処理全体が根本的に成り立たなくなる。つまり,瓦礫の表現一つにも重大な意味が込められているのだ。

 だけど,少し考えたらわかるが,『放射性廃棄物』も『放射性物質に汚染された災害廃棄物』も,汚染物としては同じものなのである。別に,廃棄物自体が放射性物質である必要は無い。手袋だって,放射性物質がくっついたら『放射性廃棄物』となる。
 違いはただ,その汚染された物質が,放射性管理区域のエリア内にあるか外にあるかだけにすぎない。どうしてこんなことになるのか(そういう矛盾があるのか)と言えば,現在の(震災前まで)法体系が全く不備だったからに相違ない。『放射性廃棄物』が一般社会=放射能管理区域外に存在することなど全く想定していなかったからなのである。想定すると安全神話が疑われるからであろう。

 ところでこれを逆に考えて見よう。なぜ,放射線管理区域内のみといえどもそのような管理が必要だったのかである。その答はただ一つ,如何に原子力村といえども安全のためにはそのように決めるしかなかったからとしかいいようがないではないか【注1】。反原発側から見るとそれでも誠に不十分であるが(内部被曝を軽視しているとか),しかしせめてそれだけは守ってもらいたいという意味での安全基準であったのだ。
 だって,放射能に汚染された物は,放射線管理区域内で危険だったら,区域外でも危険性は同じだからである。従って,災害廃棄物が放射能に汚染されたのだとしたら,まずやるべきことは,ただちに『放射性廃棄物』を想定していなかった『放射能管理区域外』にも『拡張することだったはずなのである。

 かくして明らかになった環境省の作戦とは,実質的な『放射性廃棄物』を『たまたま放射能がすこしくっついた災害廃棄物』というように,表現のみを変えることで通常の廃棄物と同様に扱おうとすることであった。それが成功するかどうか,未だ微妙な情勢にある。
 しかし,そのためには『たまたまくっついた放射能』は安全には問題ないとするストーリーが必要である。そのため,焼却実験などを行ってそれを証明しようとしている。だけども,現実に安全性は証明されていないと思うし,そもそも環境省が設定した安全基準そのもの(現行安全基準の形式的準用)が,正当性はともかく実は欠陥を多く含んでいることにパピヨンは気が付いたのである。それは次の号で指摘する。

 興味深いのは環境省がこの放射能瓦礫に対して,初めからタカをくくって強行突破を狙ったのか,あるいは予想外の抵抗に遭って困っているのかである。見方が分かれるかもしれない。パピヨンはもちろん,初めから強行突破を狙ったと考える。その状況証拠を挙げてみよう。
 上掲3のガイドライン(8月10日時点)にこうある。

 災害廃棄物の放射性物質による汚染に対する受入側の危惧等を背景に、広域処理の具体化が遅れていため、平成23年8月10 日に開催した第6回災害廃棄物安全評価検討会(以下「検討会」という。)において、災害廃棄物の広域処理における安全性の考え方、搬出側における全性の確認方法等について検討を行い、本ガイ ドラインとして取りまめた。

 これから,放射能問題に関する検討会は,8月10日時点ですでに6回を数えることがわかる。こういう会議は飛び飛びに間を置いて行われることから,だいぶ前から議論されていたことになる。それと上掲2のマスタープランで5月の時点からすでに慎重な用語遣いが為されている(用語遣いはこの時点から一貫している)ことを併せると,やはり当初から放射能問題は強行突破を狙っていた可能性が強い。莫大な広告宣伝費の必要性を知って,ワクワクしたことだろう。小泉郵政選挙と同じく,強力な広告宣伝で強行突破を目論んだのだ(邪推)。

 以上,法的問題を指摘したが,それでも安全だったらもういいじゃん,となるかもしれない。でも,上で予告したように,安全ではないことがいろいろ想定されるのである。具体的には次回に指摘する。

【注1】 昨年夏,陸前高田の松を京都大文字の送り火で燃やすという計画があって,賛否両論,大議論を巻き起こした。その時にはパピヨンはやらない方がいいとは思ったものの,白状すればきっぱりとは判断できなかった。しかし,今でははっきりと断言できる。送り火で燃やすべきではなかったと。あの松は放射能汚染レベルからいって正真正銘の『放射性廃棄物』であり,それはきちんと処理しなければならなかったのである。大気中で燃やすなど言語道断,論外の暴挙と言うべきシロモノであったと。
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by papillon9999 | 2012-05-11 23:59 | Comments(1)
Commented at 2012-05-14 20:04 x
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