アルバイシンの丘
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随想や意見,俳句(もどき)

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カミさんよ,安らかに
 AXNミステリーチャンネルの「刑事コロンボ」全集は順調に続いている。先々週はもう53話。そのタイトルが,表題の「カミさんよ,安らかに」だ。
 ・・・・・・
 と書いてからもうひと月近く過ぎた。すでに59話が終了している。



 なぜこの第53話の話を記事に?それは,この話を第一位にしようと思ったからだ。実は「コロンボで何が一番好き?」と聞かれてもその答を未だ用意していないことに最近気が付いた。それで,和製コロンボとしてはこれじゃいかん!と物色していたのであった。だって,まるで総理大臣のいない内閣みたいじゃん。
 だが,この第53話を見て「おお,これにしようっと!」といった感じでやっと総理の座を占めるものが見つかったということなのだ。これは決して野田や菅のようなへなちょこではない。
 なお,コロンボ関連の以前の記事には,永遠のコロンボ 2011年 06月 25日或る朝の小さな出来事 2010年 12月 23日があるので,そちらもどうぞ。

 この第53話「カミさんよ,安らかに」はマニアの間では決して高いランクは占めてないと思う。(「第19話:別れのワイン」を挙げる人が多いようだ。)
 しかし,これは実に手の込んだ筋書きで,他の話にはない犯人の回想を主体に話が進んでいくのである。そして最後が何とも・・・爆笑・・・というより,あなたも犯人に同情したくなることでしょう。っとにイジワルなコロンボなんだから・・

 話はいきなり教会墓地での雨中の葬儀シーンから始まる。雨に濡れるにまかせて悲嘆にくれている喪服のコロンボ,多くの会葬者に紛れてそれを密かに小気味よさそうに眺める喪服の美人の婦人。名前をビビアンという。
 そう,このビビアンが犯人であり,埋葬されているのはコロンボのカミサン,ビビアンに毒を盛られた結果なのである。もちろん,コロンボは犯人を知らない。
 ”いい気味よ,コロンボさん・・大事な恋人をあんたに殺されたあたしの気持ちがわかった?・・・ふ・ふ・ふ・・・でも,まだこれだけじゃぁ済まないわよ・・・コロンボさん・・・”
 なんと,ビビアンはコロンボに復讐しているのだ。ずっと以前に大好きだった恋人がコロンボに掴まったからだ。殺人事件を暴かれたのである。おまけに彼は獄中で身体を壊して死んでしまった(うろ覚え)。それもこれもすべてはコロンボの所為だ,と思いこんでいる。もう一人の責めを負うべき人物,不動産会社の社長はすでに射殺して始末した。

 ビビアンの復讐は単にコロンボを殺すことでは収まらない。まず,コロンボの最愛のカミサンを喪わせ,コロンボを悲嘆の極みに突き落とさないと気が済まない。そのあとで,ゆっくりとコロンボ自身を料理するつもりである。 コロンボはこの不動産の社長殺しの犯人としてビビアンに目をつけ,近づいたのであったが,逆にカミサンが返り討ちに遭ったのだ。

 話はビビアンの回想シーンを主にしながら,ビビアンの知らないコロンボ自身のリアルの行動を織り交ぜて進んでいく。そのリアルの行動で重要なシーンがある。
 ビビアンは実は恋人が獄死したショックで精神を病んだことがある。そのため精神科で治療を受けた実績があることを知ったロス市警のコロンボは,その精神科医にシスコまで会いに行くのである。無論,守秘義務があるので精神科医は個人的なことは話してくれない。しかし,次のような重要な事柄を一般論としてコロンボに教えてくれるのである。この場面は,この話を論理的に支える重要な場面である。

「あなたが想定したような女性にとっては,仮に殺すことに成功したとしても相手が復讐だと知らずに死んでいってはちっとも復讐にはならないのです。そのためには相手にそれを分からせること,例えば死にかけている相手に向かって,これは復讐であると告げること,が必要になります。」【注1】

 コロンボはこれを聞いて,犯人の意図を完璧に見破り,逆に罠を仕掛けるのである。とってもイジワルな罠(^o^)/

 ビビアンはコロンボが親しく近づいてきたのを好機として,手製のマーマレードをコロンボにプレゼントする。
 「これを奥さまに差し上げますわ。」・・・その中に毒が入っているとも知らず,コロンボは奥さんに渡すわ・・・

 そして,コロンボがビビアンの部屋で例によってしつこい質問や調べ物をしている時に緊急電話で呼び出される。
 「至急,病院へお越しください。大変な事態が起こりました!」
コロンボは真っ青になって部屋を出て行く。何が起こったの!?とチョー心配顔でコロンボを送り出したビビアンの顔が,みるみる”してやったり”のほくそ笑みに変わる。

 こうして,冒頭の葬儀シーンにつながって行くわけである。ここからあとはすべてリアル進行の話となる。葬儀が終わったコロンボはどういうわけか,ビビアンを自宅に誘う。自宅に来させるのにそんなに理屈はいらない。ビビアンはそんなに深く考えずについてくるはずだ。自宅に来てくれないと罠に嵌められないのだけど,心配ない。
 自宅でコロンボは,緊急電話以来,ずっと心配で何も口にしていなかったことを告白しつつ,冷蔵庫からマーマレードを取り出す。そしてしばらくぶりの食事をするのである。
「おや,あなたに戴いたマーマレードが少し減ってるなあ。カミサンが少し食べちゃったのかなぁ?」
 刑事としては失格だと思うが,カミサンの死因がマーマレードの毒だとはわかっていないのである。ドキリとするビビアン。
 一度は,口にしようとしたコロンボを話題で逸らして止めるが,結局成り行きに任せ,とうとうコロンボもそれを口に入れる。それを見守る女性の微妙な表情は,なかなかの演技力である。

 とうとう,コロンボが苦しみ出す。自分の眼の前で。ビビアンは嬉しくて嬉しくてならない。早く早く,あのことを伝えなければ,コロンボが何も知らないまま死んでしまう。喜びをかみ殺した悪魔のような笑顔になって・・・(以下,うろ覚えで不正確)
 「・・・コロンボさん・・・どうなさったの・・・なんで苦しんでいるのかおわかり?・・・」
 「・・・コロンボさん・・・これは復讐なのよ・・・あなたは夫を殺した・・・」

 『・・・いや・・あたしは・・犯・・人を・・逮捕するのが仕・・事・・・です・・あたし・・・は・・裁くこと・・・は・・・できま・・せん・・・裁いたのは・・・裁判・・・官・・で・・・す』

 「コロンボさん,あんたが捕まえた所為よ。夫の死に責任ある人はみんな死んでもらうわ。そうよ,あの社長を殺したのも私,あんたの奥さんを殺したのも・・・私なのよ!」

 『・・え??・・カミさんを・・・?カミさんは・・事故で死んだんじゃ・・?・・』

 「いいえ,コロンボ!わたしが毒で殺してやったのよ!あんたと同じ,そのマーマレードの毒よ!」

 『・・え・・・?マーマレード・・・の?・・・どく・・???』

 息も絶え絶えのコロンボに,最後のダメを押すビビアン。
 「そうよ,コロンボ!あんたももうすぐ奥さんにあの世で逢えるわよ・・ほ・ほ・ほ」

 ところが
 『そうはならないと思いますよ(キリっ!)』

 「え!なんですって!」

 そこから急にコロンボが生き返り,隣の部屋からレコーダーを手にした部下が現れる。狐につままれるビビアンだが,徐々に周りの情況を理解し始める。

 「ここはあんたの家じゃあ・・」

 『いいえ,ここはこの部下の家です。ああ,あんたに戴いたマーマレードね,あれは戴いたすぐその後,鑑識へ廻しておきました。』

 「あ・あんたの奥さんは棺桶の中でしょう!」

 『いえ,カミさんは二三日風邪引いてまして,妹の家にやっかいになってるんです』

 かわいそうなビビアン,すべてが完璧に躱されていた。ビビアンは最後にどのような行動に出たか。

 コロンボの方にツカツカと歩み寄って,いきなりコロンボのほっぺたを思い切りびんたした。
 そして最後に悪魔のように顔を歪めて叫んだ。

 「この人でなし!」

【注1】 AXNミステリーのHPには,解説として次のように書いてある。
『ロスコー・リー・ブラウン(特別ゲスト)が演じるステッドマン博士と警部のやり取りは、このエピソードの論理的な面の核となる名シーンである。特に、博士が最後に言う「あなたが本で読まれた女性が、本当に復讐を行なったのなら、その責任が被害者本人にあったことを本人に伝えたはずですよ。そうしなければ(彼女は)満足感を得られないでしょう」という台詞は、つまり「ビビアンは、あなた(コロンボ)が死ぬ間際になったなら、満足感を得るために、自分が復讐のために犯行を行なったことを口にする(自供する)はずですよ」と、警部にアドバイスしているのである。そして「お分かりですか?(Follow me?)」と、その裏の意味を示唆されたコロンボは、その瞬間、今回の<逆トリック>に思い至り、「はい。よく分かりました(I follow you perfectly)」と答えたのである。 』
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by papillon9999 | 2012-03-04 23:41 | Comments(1)
Commented at 2012-03-21 22:16 x
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