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随想や意見,俳句(もどき)

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あれは『想定外』だったのだろうか?
 この記事は出し遅れの証文みたいな記事であるが,ずっと以前からメモしておいたものなのでここで日を当てようと思う。何度も思い返して,原発事故の真実を記録しておかねばならない。それというのも,福島原発は『想定外』の地震や津波が起こりさえしなかったら大事故は生じなかったのに・・・という言い訳が為されるからである【注1】。



 だが,本当にあの地震と津波は想定外の規模だったのだろうか?まず次の記事をみよう。3月19日時点での読売記事である。(以下の引用は震災事故から間近い時期の話なので,最終評価がその後のデータで更新された可能性もあることをお断りしておく。)

津波は想定以上、揺れは想定内…福島原発

 これによれば,福島第一で記録された揺れは,最大448ガルだったとなっていて,これは想定の75%程度である。神戸の時は800ガル以上だったというから,未曾有の大地震という割には意外に小さい。これに対し,津波の高さについては,次に示すように想定外だったとこの記事ではしている。

津波の正確な高さは不明だが、東電は土木学会の研究成果などに基づき、「津波が5~6メートルの高さであれば施設の安全性は保てる」としていたことから、6メートル以上あったとみられる。東電はまた、近海でマグニチュード(M)8・0の地震による津波で水位が上がっても、海水ポンプなどの機器に「影響はない」としていた。

 だがこの記事は,循環論法に陥っていて,津波が想定外だったという論証にはなっていない。これに関しては面白い記事をメモしていた。次をご覧あれ。

福島第一原発の津波高14メートルは誤り〜市民が追及

 これを見るとわかるように,東京電力は津波の高さを14mと主張したいようである。それだと想定していた津波潮位をはるかに超えており,責任減殺に役に立つと思うのだろう。想定は6m程度だったようである。
 ところが,実際に到達した津波の記録は,福島第一以外では6m程度なのである。つまり地形もほとんど変わらないのに福島第一の部分だけ14mというパルス関数並みの変化をしたことになる。神様の仕業としたらそんなに神様は意地悪なのだろうか。いやそう考えるよりはやはり福島第一でもその近辺と大して変わらない,6m程度の高さを持つ津波が襲ったものと考えるのが自然なのではないだろうか。
 だが,もしそうだとしたら,実際に生じたことはどのように説明できるのだろう。5・6mの位置にあるポンプは水没し,建屋の14mのあたりまで水が来た証拠が残っているのである。これを以って東京電力は14mの津波が来て,想定外だった,事故はその所為だった,という理屈を押し通したいのである。

 これについて,上記リンクにある動画で市民たちが見事にそのナゾを解いている。それによれば,やはり津波は近辺と同じ6m程度だったのである。しかし,それは津波高さのこと。実は津波が到達する高さは遡行高のことである。つまり,津波のかま首の高さが初めから14mもあるわけではないのだ。津波は今回初めてテレビで実況を見たが,まるで海から来る洪水であった。じわじわと高くなるのだ。
 ということは,6mの高さの津波が,細長い入り江の奥でもないのに14mの位置までじわじわ水面がせりあがったことになる。14mというのはそういう意味の到達高さなのである。【注2】

 だとしたらさらに何が言えるか。それは福島原発の敷地からの”水排け”が悪かったのではないか?である。津波高さについても想定ぎりぎり程度では一応あったのである。それが意外な盲点と言うべき処を衝かれた,というのが正しい総括ではないのだろうか?まさか,建屋とか圧力容器とかではなくて,原発敷地の設計に問題があったとは・・・(とパピヨンは思う)。
 これから重大な教訓を引き出すことができる。すなわち,どんなに綿密な想定に基づいて対策を立てても,ほんっとに意外な処に盲点が隠されていることがある,ってこと。完全犯罪をコロンボが見破れるのもそれがあるからだ。

 ところが,このように津波に浸されたから大事故につながった,という言い訳もホントは通用しないようだ。ホントは津波の前に,揺れによって冷却配管系が壊れていたらしい。津波の前に地震で配管が壊れた可能性
 すると,初めに書いたように,史上最大規模の地震の割には揺れが小さかったのに,それでも一部が壊れていたとは何事だ!という驚きをまた新たにしなくてはならないのである。次から次に・・もう・・・ったく!

 すると最後には,地震の規模の不思議が残る。なぜ史上最大クラスのマグニチュードを記録しながら,福島原発の揺れは小さかったのか?マグニチュードの数字が当初,くるくる変わったことは記憶にしっかりと残っているが,詳しいことが次に残されている。

マグニチュードの話

 そもそも,大震災の当初から思っていたのだが,マグニチュード9.0というものすごい数字の割には,建物自身は結構しっかり建っていたような気がする。あの恐ろしい津波でビルや家屋が流されて行く時でも,家の形はしっかり残ったままではなかったろうか。つまり,地震そのものは建物自体をそれほど壊滅的には破壊しておらず,めちゃめちゃに破壊されたイメージは津波に因る処が大きかったような印象を持つのである。

 その印象とM9.0という数字とのギャップが気になるところだが,その数字は地震が広大な範囲に生じたことの反映に過ぎないのでは?と考えている。もっとわかりやすく言えば,地震のエネルギーはそりゃ莫大だったのだろうが,広い範囲で生じたために局所的に受けるエネルギーは分散されて,案外破壊力は弱まったのではないか,ということである。
 言い換えると,同じ力でも広い面積で受け止めると,ローカルに生じる圧力や応力は小さくなる,アレと同じ理屈というわけである。福島第1,第2,女川などが建物の外見自体は破壊されずに済んだのもそのお陰なのではないだろうか。

 以上,忘れた頃に『想定外』を改めて考えてみた。

【注1】 想定外であったなら設計・運用者としての想定力の欠如が問われ,原発運営の当事者能力無しと判断せざるを得ないし,想定外の規模で無かったとしたら,言い訳できないのは無論,安全確保に手抜かり,見逃しなどがあったことになり,業務上過失致死・致傷に問われるべきだろう。

【注2】 想定内だったとしたらなぜ福島第一だけが大事故を引き起こしたのか(配管系をやられたのか),女川や福島第二は曲がりなりにも無事だったのか,ということになる。原発は安全であることを示すことだろうか?
残念ながらそう考えてはいけない。これこそ事故の本質的な面である。そう,”確率的”ということである。福島第一は運が悪かった,というのが真実であろう。だからと言って可哀想なのではない。それが事故の本質だからである。完全犯罪だって,ものすごく惜しい見落としで見破られたとしても,たった一度で死刑だ。
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by papillon9999 | 2011-11-17 00:59 | Trackback | Comments(4)
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Commented by 磐梯朝日国立公園 at 2011-11-18 17:05 x
福島第一は確かに運が悪かったの
でしょうが、逆にギリギリの好運で
大事故を免れたケースもワンサとある
はずですね。
私たちには真相は知らされませんが。
Commented by papillon9999 at 2011-11-18 23:56
仰る通りです。いつかは運が悪い方に向くこともあるということです。
それに,防波壁が逆に津波の水の出口を堰きとめたとなると笑えない嗤い話になってしまいます。ホントは第三者による厳密な検証が必要なんですがね。この国はまたいつかきっとかつての日中・太平洋戦争並みのことを起こすでしょう。
Commented by D at 2011-11-20 00:26 x
一部の自治体を除いて、各自治体の防災対策は実情福島第一原発が陥った間抜けな状況(電源が合わないみたいな事)なんですから、東電の失態だけを責めるのは筋違いかも知れません。
Commented by papillon9999 at 2011-11-20 11:25
>東電の失態だけを責めるのは筋違い

そう,それは仰る通りで,間抜けな『想定力』の汚名は無論,東京電力だけではなく福島原発の設計と認可に関わったすべての原子力村民に向けられます。
そして問題は,『間抜けな想定力』が福島以外にもきっと各地の原発に発揮されているだろうということです。それがまだ顕在化してないだけ,と思う方がきっと正しいでしょう。
しかも,それは危険性のごく一部であるにしろ(すべてを見通すことはできません),反原発派やシロウト市民によってすでに指摘されていることだったりします。反原発派も大半はまともなんです(^o^)/