アルバイシンの丘
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イエスの死因の謎を解く(1)
 久しぶりに『高知に自然博物館を』の主宰者であるLadybirdさんからTBを送っていただいたので,こちらも久しぶりに覗かせてもらった。すると興味深い記事がずらっと並んでいて,時間を想定外に費やしてしまった。(うれしい悲鳴)。
 その中で特にパピヨンの気を引いたもの(の一つ)が,この記事,磔(はりつけ)という刑罰であった。磔といっても史上最も有名なあの方の磔です。



 その中で氏は疑問を呈される。『一体,イエスの死因は何だったのだろう?』
 磔だから槍で突かれて死んだに決まっているではないか,と思われる人もおられよう。しかし,実は槍を突き刺して死なせた,とは聖書のどこにも書かれていないのだ。それどころか,槍で突き刺されて死なれたのではないことが証明できるのである(後述)。
 それなら直接の死因は一体なんだろう?うーん,これは考えたことが無かった。うーん,面白いではないか!俄然興味が湧いて来たのであった。

  Ladybirdさんは推測しておられる。毒ぶどう酒や出血多量ではないらしいので,磔にされてからそのまま何日間か放っておかれた衰弱死のようなものではないかと。だって,槍で死ななかったら一日のうちに早々と死ぬ死因が見当たらないからである。
 放置して死なせる効用として,カリスマが哀れに(ぶざまに)死んでいく姿をさらして,その威厳を貶めるためではないかということを挙げられる。(かなり端折っていると思うので原文で確認のこと。)
 なるほどそれもアリかも!ということで改めて聖書を調べてみた。この記事はその報告である。

1.槍で突き刺されて死んだのではないことの証明

  まず,死因は槍ではないことを確認しておこう。イエスは十字架の上で息を引きとった【注1】。そしてその後で,兵士がイエスのわき腹から槍を突き刺している[ヨハネ伝19章34節]。聖書はそういう風に死後に槍で刺したことをわざわざ強調して伝える。(その時,イエスの体から血と水が流れ出したと書いてある。この血と水の象徴的な意味は判らないが,妻によると,極度の ストレス下で死んだ場合は生理学的にこういうことがおきるそうである。ホンマかいな!)
 さらに,これ以前に誰かの別の槍がイエスに突き立てられた可能性は無いことが,次の『疑うトマス』のエピソード[ヨハネ伝20章24‐28節]から確認できるのである。
 復活したイエスが弟子達の前に顕現する。その時トマスは不在だった。他の弟子達はすべて感激に浸るのであるが,あとでそれを聞いたトマスは自分で確かめるまでは信じない。そして今度はトマスの前で顕現したイエスに対し,トマスは真のイエスかどうかを確かめるのである。
 何によってか?イエスの肉体に残っているであろう傷跡である。それは磔の際の手にあいた釘の穴,そして死後に突き刺された槍の穴,イエスの肉体に残された穴傷はその二つだった【注2】。ということから,それ以外に槍で突付かれたことはないことがわかる。
 こうして,死因は槍で突き刺されたことではないことが証明できた。トマスはその後,イエスから『見て(ようやく)信じるとは情けない,見ないでも信じるようになりなさい』と叱責を受けるのであった。

2.イエスが十字架から降ろされた日

 それでは,どれくらい長くイエスが十字架に架けられていたかを見てみよう。十字架から降ろされた日を見ると,それははっきりしている。翌日が安息日で,安息日に仕事をしなくて済むように,その日(亡くなった日)のうちに十字架から降ろして墓に入れる許可をピラトにもらうのである。つまり,亡くなった日は安息日の前日,ということになる。しかも,それは一年に一度の過越しの準備の日であった[ルカ伝23章54節]。
 このことから,イエスが逮捕された日を見れば,逮捕されてから十字架上で息を引き取るまでの日数がわかることになる。

3.イエスが死刑宣告を受けた日

 これはヨハネ伝の19章14節にはっきりと書いてある。イエスが捕らえられてピラトに引き渡され,裁判の席に着かせられた時を以下のように伝える。

 それは過越祭の準備の日の正午頃であった

 ところが,ルカ伝には,十字架に架けられた時に十二時ごろ,と記してある。このような矛盾はあちこちに沢山あるが,少なくとも死刑を宣告された日は,過越し祭の準備の日であることは間違いない。
 これを補強する記述がマタイ伝にある。26章2節に逮捕される前日に弟子達と話している場面があって,その時は過越し祭の二日前(準備の日の前日)である。それから一晩明けてから総督ピラトの前に連れて行かれたのだから,死刑が決まった日は過越し祭の準備の日ということは確定してよい。
 そうすると,どうしても死刑宣告を受けたその日に十字架に架けられ,その日のうちに死なれたことになるのである。一年も十字架に晒されるはずはない。

 すると,一体死因は何か?一日のうちで衰弱死するのだろうか?もっと劇的なものはないだろうか。次回でその謎を解きます。

【注1】 エ〇バの証人の教義では,イエスは十字架ではなくて単なる杭(一本の柱)であったということになっている。つまり,両手を広げて架けられたのではなく,両手を真上に上げて,頭の上方で架けられたことにしている。どういうわけか,エ〇バ教団はここに異常にこだわるのである。十字架は悪魔の印として忌み嫌う。(まるでドラキュラみたい・・・) これは一種のニッチ,他宗派との違いを打出す販売特許の類なのかもしれない。
 この理論(杭理論)だと何か矛盾が出てこないかずいぶん考えたが,未だに出て来ない。どなたか,何か気づいたことはありませんか?

【注2】 復活された身体は釘の穴と槍の穴はまだふさがっていなかった!
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by papillon9999 | 2009-10-12 11:26 | Comments(0)